実用性と運転しやすさを高いレベルで両立し、今もっとも激戦となっているのがミドルサイズSUVだ。HEVやPHEV、e-POWER、ディーゼル、ガソリンなど多彩なパワートレーンが揃い、それぞれに異なる魅力を持つ。人気モデルがひしめくこのカテゴリーの特徴や、自分に合った一台を選ぶためのポイントを詳しく解説する。
※本稿は2026年6月のものです
文:岡本幸一郎/写真:奥隅圭之
初出:『ベストカー』2026年7月10日号
人気MサイズSUVの魅力とは?
このクラスのSUVは、いろいろ「ちょうどいい」ところが魅力だ。
大きすぎてもてあますこともなく、かといって狭いこともなく、車内や荷室の広さが充分に確保されていて実用性が高いところがいい。さらにはもともと装備も、おおむね充実しているし、オプションも多彩に用意されていて好みの仕様にしやすいのも魅力だ。
パワートレーンの選択肢が非常に豊富なのも特徴で、好みのものを選ぶことができる。それについては次で詳しく述べたい。
また、インフォテイメントシステムにGoogleを採用したクルマが増えているが、たしかに便利だ。
内外装の質感も高いものが増えていて、見た目の満足感が高いのも魅力のうち。人気の高いカテゴリーだから各メーカーとも力を入れていて、いち早く新しいものを取り入れたり、ライバルが多い分、少しでも目を向けてもらおうと各メーカーが力を入れてしのぎを削っていて、実にいい戦いをしているのが現状だ。
価格が全体的に上がってきているが、内容を考えると納得できるところに収まっているかなと思う。
パワートレーンは何がいい?
多種多様なパワートレーンが選べるのもこのクラスの特徴で、大半がなんらかの形で電動化の要素を取り入れている。
外部から充電して、日常はBEVのように使いたいとか、V2HやV2Lにも関心のある人には、やはりPHEVだ。アウトランダーPHEVをはじめ、RAV4、クラウンスポーツ、NX、CX-60、などに設定されている。
外部充電や給電はできなくても、電動車の走りに興味のある人には、トヨタやレクサス、スバルのストロングハイブリッドが、ホンダにはe:HEVが、日産にはe-POWERがある。
この中でちょっと異質なのはエンジンが発電に徹しているe-POWERだ。エンジンは発電専用で、モーターのみで駆動するため、高速燃費ではちょっと不利。高速道路をよく使う人はちょっと考えたほうがいいが、第2世代を搭載するエクストレイルは高速燃費もそれなりに改善されている。
逆に市街地ではBEVそのもののようにまったく応答遅れのない走りを楽しめるところがいい。
ホンダのe:HEVは高速巡行時などに条件が揃うとエンジン直結となり、効率がよいほうを使い分ける。高速道路をよく使う人はe:HEVが向くだろう。
トヨタやレクサスのストロングハイブリッドも、かつてはアクセルレスポンスが鈍く物足りなさを感じたものだが、いまやそんなことは全然ない。もちろん基本的に同じシステムを搭載するスバルもだ。しかも燃費が抜群にいい。燃費を重視する人にお薦めだ。
どうこう言ってもやっぱりエンジンがいいという人には、内燃エンジン車やMHEVもちゃんとある。
CR-Vには、1.5Lガソリンターボもあるし、CX-5には2.5Lガソリン+MHEVが搭載されているし、CX-60には3.3Lディーゼルの直6が搭載されていて、MHEVの有無が選択可能だ。
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