ラダーフレームに副変速機付きパートタイム4WD、スクエアな5ドアボディ。ランドクルーザーFJとジムニーノマドは、サイズこそ違えど本格四駆として共通点が多い。狭い道でも遊べる手軽さのノマドか、走りと積載力に余裕があるFJか。両車を比較した。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ともにアジア生産で国内クロカンの雄! ランドクルーザーFJとジムニー ノマドの写真でじっくり比較!(14枚)画像ギャラリー157万4100円安いノマドは街でも山でも軽快!
まず大きな差となるのが価格だ。ランドクルーザーFJはVXのみで450万100円。対するジムニーノマドは292万6000円で、5速MTと4速ATが同価格に設定される。ノマドならFJより157万4100円安く買える。
ボディサイズも大きく異なる。FJは全長4575mm、全幅1855mm、全高1960mm。ノマドは全長3890mm、全幅1645mm、全高1725mmだから、ノマドのほうが685mm短く、210mm狭く、235mm低い。
特に全幅の差は大きい。1855mm幅のFJは一般的な機械式駐車場への入庫が難しく、住宅街や林道では対向車とのすれ違いにも気を使う。その点、1645mm幅のノマドなら狭い道へ気軽に入っていける。ボディを傷つける心配が大きいオフロードでも、約293万円のノマドのほうが思い切って遊びやすいだろう。
エンジンはノマドが1.5L直列4気筒で、最高出力102ps、最大トルク130Nm。パワフルとはいえないが、車両重量は約1.2トンに収まる。WLTCモード燃費も5速MTが14.9km/L、4速ATが13.6km/Lで、8.7km/LのFJより燃料代を抑えやすい。
悪路性能も見た目だけではない。ラダーフレーム、FRレイアウト、副変速機付きパートタイム4WDに加え、前後とも3リンクリジッドアクスル式サスペンションを採用。細いタイヤと軽量な車体を生かし、狭く荒れた道をスルスルと進めるのがノマドの強みだ。
5人乗りと2.7Lの余裕ならFJが圧勝!
いっぽう、ランドクルーザーFJの魅力は、ひと回り上の余裕にある。
乗車定員はノマドが4人なのに対し、FJは5人。FJの後席は6対4分割可倒式で、前後スライドとリクライニングにも対応する。荷室容量は後席使用時でも795L、後席格納時には1607Lに拡大。4人乗車時の荷室をシエラより拡大したノマドも日常用途には十分だが、大人数でキャンプ道具を積むならFJが圧倒的に有利である。
パワートレーンは2.7L直列4気筒ガソリン+6速ATで、最高出力163ps、最大トルク246Nmを発生。最高出力はノマドの約1.6倍、最大トルクは約1.9倍だ。FJは車重も重いためスポーツカーのような速さではないものの、高速道路や上り坂、荷物を満載した場面では排気量の余裕が効いてくる。
悪路装備では、FJが電動リアデフロックを標準装備する点にも注目したい。片側の後輪が空転するような状況でも、左右輪を直結して脱出を助けてくれる。最低地上高もノマドの210mmに対してFJは250mm。大きな岩や深いわだちを越える場面では、この40mm差が頼もしい。
快適装備でもFJが上回る。12.3インチディスプレイオーディオ、パノラミックビューモニター、運転席パワーシート、前席シートヒーター、ステアリングヒーター、左右独立温度調整式エアコンなどを標準装備。長距離移動や家族での旅行まで考えると、約157万円の価格差にも納得できる内容だ。
結論として、ひとりかふたりを中心に乗り、街中から細い林道まで気軽に走りたいならジムニーノマドが正解。購入費や燃料代を抑えられ、5速MTを選べることも大きな魅力となる。
家族や仲間と遠出し、多くの荷物を積みたいならランドクルーザーFJだ。ボディは大きいが、動力性能、居住性、積載力、快適装備には明確な余裕がある。手軽に冒険へ出かけるノマドか、余裕を持って遠くまで行くFJか。どちらも本格四駆だが、選ぶべき1台は遊び方によってはっきり分かれる。
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