MT車が次々と姿を消すなか、トヨタ ヤリスには今も1.5Lガソリン×6MTが用意される。しかもXなら177万1000円。2026年3月の商品改良後もX、G、Zの3グレードで選べる、貴重な“普通に買えるMT車”の実力を探った。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、トヨタ
【画像ギャラリー】MT選べる国産コンパクトは超希少!! スイフトも大アリです(9枚)画像ギャラリー990kgの軽量ボディを6速で操る! XはCVTより7万7000円安い
6MTのスタート価格はXの177万1000円。同じXの1.5L・CVT車は184万8000円だから、MT車のほうが7万7000円安い。運転を楽しむために追加料金を払うのではなく、むしろ安く買えるのがうれしいところだ。
搭載するのは1.5L直列3気筒自然吸気エンジンで、最高出力120ps、最大トルク145Nmを発生する。X・6MTの車重はわずか990kg。強烈な加速で圧倒するタイプではないが、軽い車体を自分で選んだギアで走らせ、回転の上昇とともに力を引き出す感覚は、日常の速度域でも十分に味わえる。
しかも変速機は5速ではなく6速。街なかで小気味よくシフトを刻める一方、高速道路では6速を使って淡々と巡航できる。WLTCモード燃費も19.1km/Lと、趣味性だけに振り切らないのがヤリスらしい。
安全装備も妥協なし! ただし2WD専用と渋滞は覚悟
最廉価のXでもToyota Safety Senseを標準装備し、2026年3月の商品改良ではスマートエントリー&スタートシステムも全車標準となった。6MT車にもブレーキ制御付きレーダークルーズコントロールが備わるため、単なる装備省略版ではない。
6MTはGが199万6500円、Zが219万7800円。価格最優先ならXが本命だが、日常の快適性とのバランスならG、内外装や装備の充実まで求めるならZという選び方になる。2026年型では特別仕様車Z“URBANO”にも6MTが追加され、選択肢はむしろ広がった。
ただし、6MTは2WDのみ。電動パーキングブレーキやブレーキホールドも付かず、渋滞では当然クラッチ操作が必要になる。雪道で4WDが欠かせない人や、市街地の混雑路を長時間走る人にはCVT車やハイブリッド車のほうが合理的だ。
それでも、177万1000円から新車で買え、先進安全装備を備え、990kgの軽量ボディを6速で操れる国産コンパクトは実に貴重だ。速さを競う高性能車ではなく、毎日の移動そのものを楽しませる。ヤリス6MTは、まさに国産コンパクトの良心である。
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