大規模災害では、クルマが移動手段だけでなく、一時的な待機場所や電源として役立つ場合がある。一方、燃料不足、水没、車内での一酸化炭素中毒など、注意すべき点も。そこで今回は愛車に備えたい防災対策を紹介する。
文:山口卓也/写真:写真AC、Adobe Stock/アイキャッチ画像:Pixel-Shot@Adobe Stock
【画像ギャラリー】災害大国ニッポンのドライバー必携アイテムとは?(8枚)画像ギャラリー万が一に備えて、何を心がけるべきか?
被災時に備えて、日頃から習慣化しておきたいことがある。
・ガソリンや軽油などの燃料は、最低でも半分になったら即給油!
災害はいきなりやってくる。燃料がない状態では暑い時期にはエアコンを消すことになるし、寒い冬には寒さに震えることになる。
EVやPHEVも、日常の充電タイミングを早め早めにし、常に半分以上は電力がある状態に! もちろん、PHEVの場合は燃料と電力の両方が常に半分以上ある状態に。
・非常時給電機能への切り替えは事前に把握!
非常時給電機能とは、走行機能を停止して給電機能だけをオンにできる機能。給電中のクルマを誤って動かした場合は事故につながる可能性があるため、その操作方法は事前に把握しておきたい。
非常時給電機能を使う手順、どの端子から給電可能か、最大何Wまで給電できるかなどは事前に把握しておく。
そして操作方法を忘れたときも想定し、さらに電波状況が悪い場合も想定して、操作マニュアルはスクリーンショットでスマホに保管。さらに、プリントアウトして車検証とともに保管しておくといい。
・災害時も稼働する充電スタンドを把握!
災害時でも、太陽光発電や自家発電を備えた一部の充電スタンドは稼働する場合がある。自宅周辺やよく行くエリアでは、地域の防災拠点となるディーラーや充電スポットを事前にチェックしておく。
最低限クルマに備えておきたい防災グッズは?
「休日はクルマで遠方へ」「仕事中も長時間乗車」「買い物や通勤・通学に」など、現代の私たちは意外なほどクルマを頻繁に使い、その中で過ごしている。
だからこそ、クルマの中で大地震や大雪、ゲリラ豪雨などに遭った場合に備え、最低限の防災グッズは用意しておきたい。
とはいえ、多くを装備することができないクルマで、ここで想定するのは丸1日程度の車中生活。自宅には災害に備えて3日程度の備蓄がある前提で以下を提案する。
これ以上の車内での避難生活が続くようなら、安全に帰られる状態なら自宅に帰る、そうではない場合は、安全な避難場所へ移ることを考えたい。
⚫︎丸1日程度の車中生活で最低限用意しておきたいもの
・水
自宅での災害時は、「飲料用と調理用で1人あたり1日3リットルの水を用意しておくべき」と言われているが、スペースの限られるクルマではそうもいかない。とはいえ最低でも500ml程度のペットボトルの水を乗車定員分は用意。
ただし、車内は高温になるため保存しておくべきは高温での保存も考えられた「長期保存水」を用意する。
・そのまま食べられる食料
ブロックタイプの栄養補助食品やエネルギーバー、ゼリー飲料、缶詰などそのまま食べられるものを用意。
・携帯トイレとトイレットペーパー
クルマが立ち往生した時に一番心配なのはトイレ問題。ここでの携帯トイレとは凝固・防臭剤の入った排泄袋を指し、登山や釣り、キャンプ時にも使えるポケットサイズのものも販売されている。
トイレットペーパーは外側にガムテープを巻き、内側の芯を抜いてから潰して「内側からペーパーを引き出す」ようにすると外側の簡易防水にもなるうえ、狭い場所でも使いやすい。さらに、この状態で防水袋などに入れておく。
・防寒具
被災時の防寒、特に大雪などで身動きがとれない場合の防寒は重要。燃料消費を抑えるためにエンジンを切る可能性もあるので、ダウンジャケットや毛布、キャンプ用寝袋、携帯カイロなども用意。
USB給電の電気ヒザ掛けは安価かつ消費電力が少なくてお薦め。他の防寒具と組み合わせれば暖かさも十分だ。
・シェード
車内での着替えやトイレを想定すると、覗き込み防止や寒い時期には防寒にもなる窓を覆うシェードは必須。プライバシーガラスや濃いフィルムを貼ったウィンドウでも、夜間に車内で灯りを点けると中の様子は丸見えなので忘れずに用意!
・ポータブル電源
災害時には正確な情報の収集が重要。携帯電話は災害時の重要なインフラと考え、電池残量を気にせずに使えるようにポータブル電源を用意。
500Whクラスなら携帯電話(約15W)を数回満充電でき、USB給電の電気ヒザ掛け(約10W)や電気毛布(約60〜100W)も使える。
参考までに、多くの人が使ったことがあるだろう内部セル電圧3.7Vのモバイルバッテリー、10000mAhのものは37Wh相当である。よって、かなりコンパクトな200Whクラスのポータブル電源でも、携帯電話の充電やLEDライトの充電、さらに電気ヒザ掛け程度の使用なら十分使えるだろう。
・充電ケーブルや電源コード、電源タップ
携帯電話の充電ケーブルは複数本、1本で複数の端子に対応するリール式ケーブルなど。車内コンセントが使えるEVでは、使用する電気製品に対応した電源コードや電源タップを用意。
・充電式LEDライト
車内のライトに頼るとバッテリー上がりを起こす場合もあるので、消費電力の少ないLEDライトは必須。光が拡散しないタイプには、コンビニ袋を被せると光が拡散して眩しさを抑えた柔らかい光になる。ただし、本体が熱くなる高出力タイプやLED以外のライトでは行わない。
・折りたたみスコップと軍手
大雪でスタックし、身動きが取れなくなるような状況ではスコップは必須。また、マフラーが雪で覆われてしまうと一酸化炭素中毒の可能性もあるので、マフラー周辺の除雪はこまめに行うこと。
・応急処置セット
被災時にケガをすることは十分に考えられる。消毒薬や絆創膏、三角巾、ガーゼ、下痢止めや痛み止め、解熱剤などに加え、急な発熱などの体調不良に陥ることも考えた常備薬も合わせて用意する。
車内ではなく外部で待機することも考えて、防水性や防寒性に優れてコンパクトに畳めるサバイバルブランケット(エマージェンシーシート)、緊急時に自分の居場所を伝えるホイッスルも加えておきたい。
【画像ギャラリー】災害大国ニッポンのドライバー必携アイテムとは?(8枚)画像ギャラリー











コメント
コメントの使い方