売れなかった迷車が高騰中!? ホンダ「エレメント」は270万円の中古車も! 時代を先取りしすぎた傑作車6選

売れなかった迷車が高騰中!? ホンダ「エレメント」は270万円の中古車も! 時代を先取りしすぎた傑作車6選

 登場当時は「誰が買うの?」「使い道がわからない」と酷評されながら、実は時代を先取りしていたクルマたちが存在する。ゴツ系SUVの先駆けとなったホンダ「エレメント」などその挑戦は現在の自動車技術にも通じている。今回は、時代に恵まれなかった個性派モデル6台の魅力と中古車事情を振り返る。

※本稿は2026年8月のものです
文:伊達軍曹/写真:ホンダ、日産、マツダ、スズキ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年9月26日号

【画像ギャラリー】こんなクルマがあったの覚えてる!? ホンダ エレメント/スズキ X-90など時代を先取りした異端車6台を一挙公開!(24枚)画像ギャラリー

挑戦し散っていった迷車たちが残した“礎”

再評価を受け、中古相場も上がっているホンダ エレメント
再評価を受け、中古相場も上がっているホンダ エレメント

 「こんなクルマ、いったい誰が使うんだ?」「開発陣の自己満足でしかなく、技術の無駄遣いだ」などと、登場時には専門家や市場から冷ややかな視線を浴びせられたクルマたちがある。

 だがそれらは決して安直な迷走の産物などではなく、エンジニアやプロダクトプランナーたちが自動車の未来像を真剣に予知し、具現化しようとした挑戦の足跡だった。

 今日では当たり前となっているゴツ系クロスオーバーや、極限の軽量化によるエコ思想、そして高効率なスペースユーティリティ。これらはすべて、かつて「早すぎたパッケージング」として無念にも散っていった挑戦者たちが蒔いた“種”から発芽している。

 当時は時代の実験台的に消えていくほかなかった悲運の先進車たちだが、彼らが提示したコンセプトとテクノロジーは、現在の自動車界における確固たる礎となった。

 そして当時は散っていったクルマたちの一部は今、中古車マーケットにおいて再び、強い輝きを放ち始めている。特にホンダ エレメントは「再評価系」の典型例と言えるだろう。

「ゴツ系SUVブーム」の立役者! ホンダ エレメント

ホンダの米国法人が企画と生産を行なったSUV。日本へは2003年から輸入されたが、早々に販売終了となった
ホンダの米国法人が企画と生産を行なったSUV。日本へは2003年から輸入されたが、早々に販売終了となった

 無塗装の樹脂バンパーにセンターピラーレスの観音開きドア。登場当時は「安っぽくて使いにくい」などと酷評もされたが、これこそ現在の「北米アウトドア調ゴツ系クロスオーバーブーム」を先取りしていた存在。

 濡れたまま乗り込める防水シートや汚れを気にせず積めるラゲッジなど、道具感に特化した思想は、現代の売れ筋SUVとまったく同様だ。

●中古車相場:70万~270万円
 再評価の真っただ中で相場は上昇。200万円超の物件も多い。

「コンパクトSUV」の元祖的存在? 日産 ティーノ

サニーの車台を流用した全幅1760mmの小型ハイトワゴン。写真は10・15モード燃費23km/Lのハイブリッド
サニーの車台を流用した全幅1760mmの小型ハイトワゴン。写真は10・15モード燃費23km/Lのハイブリッド

 前席には2人+1人、後席には普通に3人分のシートを設置する「5+1コンセプト」というパッケージングで1998年に登場。

 当時は車幅のわりに狭いと不評だったが、その挑戦自体は再評価したい。また100台限定でハイブリッド版を投入するなど、日産の電動化技術の実験台にもなった一台だった。

●中古車相場:ほぼ流通なし
 遺憾ながら「大器晩成型」ではなく、ほぼ絶滅した模様……。

聖なる燃費アタッカー! ホンダ インサイト(初代)

レーシングカーさながらの軽量化と空力処理を施し、35km/L(10・15モード)を達成した
レーシングカーさながらの軽量化と空力処理を施し、35km/L(10・15モード)を達成した

 2人乗りのアルミボディにリアホイールスカートをまとい、「超低燃費」を目指した孤高の燃費アタッカー。Cd値0.25という異次元の空力性能を追求し、実用性を捨てた設計は、技術者のエゴともいえるだろう。

 その情熱こそが尊く、その尊さが「中古車価格は今なお100万円級」という結果を産んでいる。

●中古車相場:70万~100万円
 流通量はかなり少ないが「あれば必ず高い」という状況だ。

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