完全管理された血統の競走馬がサラブレッドと呼ばれるが、クルマの世界にもこうした純血のモデルが存在する。今回は、そんなサラブレッドでありながら現在は中古車を比較的安価で購入できる駿馬たちをチェックしていきたい。
文:長谷川 敦/写真:スズキ、トヨタ、日産、マツダ、CarWp.com
【画像ギャラリー】今こそ狙いたいスポーツカー界のサラブレッド(15枚)画像ギャラリー血統の長さも魅力のサラブレッド 日産 3代目フェアレディZ
初代モデルが1969年に登場した日産のフェアレディZは、日本を代表するスポーツカーとして君臨してきた。
現行型のRZ34は7代目(6代目Z34型からのビッグマイナーチェンジともいえ、その場合は6代目のままになるが、ここでは7代目と表記)にあたり、2022年に発売されているが、今回注目したいのが5代目のZ33型。
このモデルは2002年発売で、先代のZ32型からフルモデルチェンジされた。
エンジンは3.5リッターV6で、後期モデルでは最高出力が313psまで引き上げられている。
Z33型は2008年まで生産され、その後はZ34型に引き継がれているものの、現在でも中古車市場では流通している。
その価格は約50万円~700万円と幅広く、100万円程度で購入可能な良コンディションの個体もあるが、実際に購入する際には細部まで確認してから決めるのが賢明といえる。
2029年に誕生から60年を迎えるフェアレディZは、正統派のスポーツカーを求めている人には打ってつけな一台といえる。
ミッドシップこそスポーツカーの王道 トヨタ MR-S
残念ながら一代限りのモデルに終わったが、トヨタが販売していたMR-Sもまた、サラブレッドの一員に数えられる。
1999年に発売されたMR-Sは、トヨタが1984~1999年に販売していたミッドシップスポーツカー・MR2の実質的な後継車だった。
プラットフォームに専用品が採用されるものの、エンジンや駆動系を含む多くのコンポーネンツを他車から流用することによってコストダウンにも成功した。
比較的安価で購入でき、さらに走行性能も高かったMR-Sは、評論家をはじめ、一般ユーザーからの評価も高かったが、この時代はスポーツカー人気がそこまで高くなく、FRスポーツに比べると実用性が低いミッドシップスポーツカーの需要は少なかった。
結果的に、MR-Sは2007年で製造販売が終了になった。
現時点ではトヨタ最後のミッドシップスポーツカー・MR-Sは現在の中古車市場で約35万~390万円で取り引きされている。
100万円を切る価格の個体もあり、レーシングカーと同じミッドシップエンジンのクルマに乗りたい人にとっては狙い目かもしれない。
【画像ギャラリー】今こそ狙いたいスポーツカー界のサラブレッド(15枚)画像ギャラリー孤高のロータリーサウンドを楽しむ マツダ RX-8
現在はPHEV(プラグインハイブリッド車)の発電用ユニットとして復活したロータリーエンジンだが、純粋な動力に用いられたのは2012年6月に生産を終了したしたRX-8が最後のモデル。
ロータリースポーツカー・RX-7の流れをくむRX-8がデビューしたのが2003年で、2+2シーターとはいえ事実上2シーターモデルだったRX-7に対し、RX-8は4ドア・4シーターモデルになったのが大きな違いだ。
エンジンは名機といわれた2ローターの13B型を搭載するものの、時代に合わせた改良が施され、ターボチャージャーを廃止して自然吸気式(NA)のみになった。
とはいえ最高出力は250psと十分に高く、燃費性能の向上も実現している。
ターボチャージャーはエンジンパワーを引き上げるが、エンジンサウンドがNAに比べてくぐもったようになってしまうのが難点といえ、その点に関しては、NAのRX-8のほうがより純粋なロータリーサウンドを楽しむことができた。
RX-8は一定の評価を得たが、スポーツカー冬の時代にあって販売台数を伸ばすことができず、2012年6月に製造販売が終了している。
そんなRX-8の現在の中古車価格は約20万~500万円と幅広い。
平均は約120万円なので、しっかり探せば平均価格でもコンディションの良い個体はありそうだ。
RX-7シリーズの中古価格が高騰しているいま、マツダ製ロータリーエンジン搭載車の最後のサラブレッド・RX-8に注目してみるのもよいだろう。


















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