2020年6月25日、メルセデス・ベンツ日本が開催したWeb発表会において、SUV「GLA」の初のモデルチェンジ、および予約注文の受付開始を発表した。7 月頃から納車が始まるという。
GLAは、メルセデスのエントリーSUVで、現行モデルは2014年にデビュー。先代のAクラス(W176)をベースに、都市部での走行が似合う、クーペ風のスタイリッシュなデザインで人気のモデルだ。 2019年にAクラスが新型のW177型に切り替わったことで、GLAも新世代へと置き換えられることとなった。
今回は、この新型GLAの特徴を確認しつつ、新型GLAの強みと弱みについても確認していこうと思う。
文:吉川賢一/写真:Mercedes-Benz、BMW、LEXUS、Audi、TOYOTA
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完璧なる正常進化を果たした新型GLA
今回の新型GLAが世界で初公開されたのは2019年12月。その後、2020年4月28日になって、4月末より欧州市場で販売を開始し、順次、その他の地域でも販売を開始すると発表した。
新型GLAのボディサイズは、4410×1834×1611mm(全長×全幅×全高)。初代モデルと比較して、全長は14mm短く、全幅は30mm広く、全高も104mm高くなり、これまでのハッチバックSUVから、いわゆるミドルサイズSUVへと進化した。参考に、RAV4は4600×1855×1685mmなので、全長、全幅、全高ともにGLAの方が若干小さく、実に扱いやすいサイズだ。
特に全高を高めたことで、ヘッドクリアランスは大きく広がり、窮屈さはなくなった。またホイールベースも30mm広がり2729mmになったことで、後席の足元は広くなり、先代の弱点だった後席居住性も大きく改善している。
日本市場で販売される新型GLAのパワートレーンは、現時点、最高出力150PS(110kW)、最大トルク320Nmを発生する2.0リッター直4ディーゼルターボのみとなる。それを8G-DCTと組み合わせ、駆動方式は4WDの「4MATIC」を用意する。価格は税込502万0000円だ。
また、日本での発売は未定だが、まるでジェット機のような途切れることのない加速感覚を実現するというハイブリッドシステム「EQ Power」(直噴ターボエンジンと高出力モーターの組合せ)を搭載したモデルも予定されており、さらに、フルEVの「EQA」も開発中だ。
もちろん、ACCやレーンコントロールアシスト等、現時点考えうる先進装備はフル装備されるし、「ハイ、メルセデス」でお馴染みの対話型インフォテイメントシステム「MBUX」も採用される。
また4MATIC車には、「オフロードエンジニアリングパッケージ」なる機能も標準装備。オフロード走行モードを選択すると、エンジン出力制御やABS制御によって駆動力をコントロールし、本格的なオフロードコースでも高い走破性を発揮する。
というように、現時点分かっている情報を並べると、今回の新型GLAには、まるでスキがない。GLCに比べてサイズも小さく、先進支援技術系の標準採用を踏まえるとメルセデスにしてはリーズナブルであり、まさにエントリー高級SUVといえる。
さて、弱みはどうしたものかと考えると、一つだけあった。それは、新型モデル「GLB」の存在だ。冒頭で触れたWEB発表会において、GLBの日本導入も、合わせて発表されていた。
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