WRX,アテンザなどセダンに注目!! いま買える300万円台の国産セダン3選

■アメリカ人だけが楽しむのはもったいない!! カムリG(349万9200円)

 現行カムリは2017年に発売され、セダンでは設計が新しい。プラットフォームはプリウスと基本的に共通で、TNGAの考え方に基づいて開発された。

 ハイブリッド専用車で、直列4気筒の2.5Lエンジンも新開発だ。プラットフォームと併せて走りの機能を全面的に刷新した。

 従来のカムリに比べると、峠道などを走行中にハンドルを切り込んだ時の反応が、自然になっている。従来型は走行安定性を確保するために反応が少し鈍く、Lサイズセダンにありがちな曲がりにくさを感じた。

 スポーティに走れば旋回軌跡を拡大させやすかった。しかし現行型は鈍さを感じさせず向きが変わる。しかも従来型と同等かそれ以上に後輪の接地性が高いから、直進時を含めて安心できる。

TNGA採用で乗り味もいいカムリ。アメリカらしいスタイリングを好きになれるかはある
TNGA採用で乗り味もいいカムリ。アメリカらしいスタイリングも若返りに貢献している

 これはボディの各部が入念に造り込まれ、足まわりが柔軟に伸縮するためだ。従って走行安定性と併せて乗り心地も向上した。

 市街地では硬めに感じる場面もあるが、粗さはなく快適だ。ハイブリッドシステムはモーターの駆動力に余裕があり、エンジンの排気量は2.5Lだが、登坂路でアクセルペダルを踏み増した時の反応は3Lクラスと感じさせた。売れ筋になるGのJC08モード燃費は28.4km/Lだ。

 全長が4885mm、全幅が1840mmのボディはクラウンよりも大柄で、最小回転半径も5.7m(18インチタイヤを装着したGレザーパッケージは5.9m)に達する。

 混雑した市街地では運転がしにくく、北米などの海外向けに開発された商品だが、経済性/居住性/快適性は高い。3〜4名で長距離を頻繁に移動する用途に適する。

■国産ディーゼルセダンと言えばこれ!! アテンザセダンXDプロアクティブ(328万8600円/6AT)

 今のマツダは「スカイアクティブ技術」と「魂動デザイン」により、走りが上質で外観のスポーティなクルマ造りを特徴とする。

 この代表がアテンザセダンだ。注目されるのは直列4気筒2.2Lのクリーンディーゼルターボだろう。最大トルクは42.8kgm(2000回転)だから、発進直後から4Lのガソリンエンジンに匹敵する高い駆動力を発揮する。

FFセダンながら圧倒的なトルクでグイグイと前に進む。高速道路のクルージングもいい
FFセダンながら圧倒的なトルクでグイグイと前に進む。高速道路のクルージングもいい

 ディーゼルだから高回転域の吹き上がりは鈍いが、実用域で余裕があるから運転しやすい。高回転指向のガソリンエンジンとは違う楽しさがある。操舵に対する反応は比較的正確で、乗り心地は硬めながら重厚感が伴う。

 ディーゼルとあってJC08モード燃費は19.6km/Lと優れ、軽油価格の安さも考えると、燃料代は1.3Lエンジンを積んだコンパクトカーと同等だ。

 ボディサイズは全長が4865mm、全幅が1840mmだから、カムリと同じく大柄になる。サイドウインドーの下端が高めで、側方と後方の視界は良くない。最小回転半径は5.6mだが、取りまわし性に注意したい。長距離移動を安全かつ低燃費で楽しめるセダンに位置づけられる。

■スポーツを忘れられないオトナにはこちら WRX S4 2.0GT-Sアイサイト(373万6800円)

 WRXは日本で最も性能の高いスポーツセダンだ。入念に造り込まれたプラットフォームを含めてボディ剛性が高く、4WDとの相乗効果で安定性が優れている。

 操舵角に忠実に曲がって旋回軌跡を拡大させにくく、なおかつ危険を回避する時は後輪が確実に踏ん張る。

 乗り心地は硬めだが突き上げ感は抑えられ、タイヤが路面をつかむ感覚が伝わってくる。エンジンは水平対向4気筒2Lのターボで、低回転域から4Lエンジンに匹敵する駆動力を発揮する。エンジン回転の上昇感覚は滑らかだ。

WRX STIにはないアイサイトも装備しており安全性もピカイチ
WRX STIにはないアイサイトも装備しており安全性もピカイチ

 そして全長が4595mm、全幅は1795mmだから、ミドルサイズに収まる。最小回転半径は2.0GTアイサイトが5.5m、2.0GT-Sアイサイトが5.6mだから少し大回りだが、混雑した街中でも持て余さない。

 その一方で後席にも相応の空間があり、4名の大人が乗車しても窮屈には感じない。高性能なスポーツセダンなのに、後席の快適性や日常的な使い勝手にも配慮されている。

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