2020年も多くの新型車が登場した。スズキの2代目ハスラーやダイハツの意欲的な軽SUVタフト、大ヒットSUVとなったライズやハリアー、ヤリスシリーズ、そしてホンダからは同社初の量産型EVであるHonda eやフィット、その中で「この年を代表する1台」として日本カー・オブ・ザ・イヤーの大賞を獲得したのはスバルの新型レヴォーグだった(選考対象車は13車種)。
多くの話題車、ヒット車が登場した2020年は「豊作」と言えるのだろうか。そしてその中で「この年の1台」に選ばれたレヴォーグは、その栄冠にふさわしい性能だったのか。2020年に登場した新型車を総括していただくべく、国沢光宏氏に分析をお願いした。
文/国沢光宏
【画像ギャラリー】 2020年は「豊作」だった? ヒット車多数の主なデビュー車たち
■2020年は登場車種13台、2015年は24台
2015年の日本COTY(カー・オブ・ザ・イヤー)の対象車は、国産車だけで24モデルもあった(編集部注/大賞受賞車は「マツダ ロードスター」)。それ以前も大雑把に言って平均20モデルといったイメージ。1年間に新型車&新エンジン搭載車が24車種も発売されてたということです。けれど2016年になるとわずか9車種。以降、2020年までずっと10~13モデルという”不作”の年が続く。
とはいえ2015年当時は、野球に例えれば「とにかく振っていけ!」みたいな状況だったように思う。車種を見るとN-BOXスラッシュやSX4-Sクロス、ホンダ・ジェイドに代表される、デビューしたときから「厳しいでしょう!」みたいなクルマが少なくなかった。かたや最近の傾向は「新型車を出すなら厳選して」。内容的には濃い。
しかも軽自動車とアメリカ市場向けモデルを除き、日本の2020年CAFE(企業平均燃費規制)とヨーロッパの2021年CAFEに対応しなければならないため、今までよりワンランク燃費を向上させなければならない。ヤリス3兄弟はトヨタのヨーロッパ戦略車種として開発されたモデルだし、フィットも日本CAFEのため重要なモデルです。
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