■まだ新車購入の望みはある!!
ホンダ広報部に確認すると、3月30日の午前中に、すべてのオーダー枠の入力が終了し、事実上の完売に。そのため、3月30日16時に、公式サイトにて受注終了となったことをアナウンスしたという。ホンダとしても、ここまで販売のスピードは、想定外だったようで驚いていた。
S660を注文できなかった人は、当然、増産できないのかという疑問があるだろう。これについては、現時点で増産分を含めた最大限となる生産台数の確保を図っており、これ以上の増産は不可能ということであった。
2020年3月31日時点では、公式サイトの表記は、「一部タイプをお選びいただけない場合があります。詳しくは販売会社にお問い合わせください」となっているが、再度、ホンダ広報部に確認したところ、受注枠が満杯となった事実に変わりはないという。
それでは、新車のS660を手にすることは不可能なのかといえば、そうとも言い切れないのだ。
ホンダで把握しているのは、あくまで生産枠のみ。全国の新車ディーラーの在庫は含まれない。かなり限定的ではあるが、店舗在庫を保有している可能性もある。
実際に、3月30日の午後、都心のホンダカーズに問い合わせたところ、「週末には、カタログモデルの在庫があった」とのこと。ただ売れてしまった可能性もあり、必要ならば調べると対応してくれた。
また北関東のあるホンダカーズでは、1台の店舗在庫を発見することができた。これらもすでに売約済みの可能性は高いが、運がよければ購入できるだろう。また最終生産枠の中には、店舗在庫としてオーダーされたものも含まれることも想定される。新車が欲しいならば、急いで各地のホンダカーズに問い合わせてみるしかない。
■『S660』の中古車買うのも今のうち?
新車にこだわらないなら、中古車という手もある。ホンダ認定中古車「U-Select」では、全国で86台のS660の中古車を発見することができた。
その中には、登録済み未使用車と思われる超低走行の車両やModulo Xなども含まれる。新車価格を考慮すると、高値安定の中古車はお買い得とは言いにくい。これも新車が飛ぶように売れた理由のひとつだろう。
将来的なS660の中古車価格の予想は難しい。ただ現在同様の高値安定傾向となる可能性は極めて高いだろう。そのため、いい中古車が見つかる今のうちに、手に入れるというのもひとつの選択だ。
今後、新品同様の中古車が出回ることも予想できる。ただ最近の中古スポーツカーの動向を見ていると、プレミア価格となるのは必然。金に糸目をつけないならば、そんな「Version Z」の出現を待つ手もある。しかし、個人的には、まだ大きな価格変化が生じていない今の中古車から探すほうがクレバーだと思う。
来年2022年で7年間のモデルライフを終えるS660だが、これまでに3万台以上のクルマが世に送り出された。特殊な2シータースポーツということを考慮すれば、よく頑張ったといえるだろう。それだけにじっくり探せば、いい中古車とも巡り合えると思う。
新車か中古車か、その判断は人それぞれだ。ただ最後の絶好の機会と言える今、あなたにとって最良のS660と巡り合えることを心から願いたい。
【画像ギャラリー】将来のプレミア価格間違いなし! 最後の『S660 Modulo X Version Z』を写真でチェック!!
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