伝統の車名は「II」から「X」へ
トヨタを代表するハイオーナーカーがマークIIだ。1980年代にはクラウンとともに「ハイソサエティカー」旋風を巻き起こし、空前の大ヒット作となった。チェイサーとクレスタを加えた「マークII 3兄弟」は、カローラに迫る販売を記録したのである。
また、新世代のDOHC 4バルブエンジンやツインターボ、スーパーチャージャーなど、高性能なパワートレインも魅力的だった。
この時期、スーパーホワイトの4ドアハードトップは爆発的に売れ、社会現象にもなっている。
21世紀のマークIIとして、2004年秋に送り出されたのがマークXだ。デビュー時はスポーツセダンのような軽快なハンドリングが話題になった。
現行モデルは2代目である。登場は2009年だから古さを感じるし、販売台数も下がる一方だ。
セダン不毛の時代とはいえ、兄貴分のクラウンやドイツ御三家のプレミアムセダンはそれなりに売れているのだから、努力不足と感じてしまう。このままでは記憶に残らないセダンになってしまう。
レガシィワゴン継承のレヴォーグ
レガシィはスバルの歴史とイメージを大きく変えた名車だ。スバルの未来をかけて開発し、プラットフォームからパワートレインまで、すべてを新設計とした。走りの質感もレオーネとは違う。
また、ステーションワゴンに4WDシステムとパワフルなターボを組み合わせ、独自の世界を築いている。
4代目までは安定した売れ行きを見せ、歴代のレガシィを乗り継ぐ熱狂的なファンも多かった。海外ではアウトバックを中心に好評を博し、年を追うごとに販売を伸ばしている。
が、世界、とくに北米市場を重視するようになると肥大化し、日本では使いにくい面も出るようになった。
そこで日本のスバルファンのために開発され、投入されたのがレヴォーグである。全車、DOHC直噴ターボとし、ルックスもワゴン感覚だ。
また、アイサイトに代表される安全装備も世界トップレベルにある。日本での評価はそれなりに高い。が、レガシィのように「大いなる伝承物」となれるかは、今後の頑張り次第である。
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