これが新型!? “超キープコンセプト車” の中身の進化度 4選+1

スバルと対照的なマツダ CX-5の哲学

現行型(左)と先代(右)のCX-5。デザインは進化ではなく“深化”を図った印象だが、中身
2017年2月登場の現行型(左)と先代(右)のCX-5。デザインは進化ではなく“深化”を図った印象。マツダの場合は、車種ではなくラインナップ全体として共通のイメージをもたせる哲学から、見た目の変化は感じづらい

CX-5の外観があまり変わらない理由は、チーターが獲物を追いかける姿からイメージを膨らませた「魂動デザイン」に基づく。

まさに「鉄の掟」で、今のマツダ車では、動物の背骨に相当する「軸」が前後に通っていなければならない。そうなると丸みのある風船みたいな外観は絶対にダメで、ミニバンは折り合いが付かずプレマシーとビアンテを切り捨てた。

悪くいえばデザインが硬直化している(マツダ社内では魂動デザインとは別のシリーズも検討段階に入っているが)。マツダはブランド表現のために統一性を持たせるから、安全のために変えないスバルに比べると共感を得にくい。

逆に良くいえばデザインが分かりやすい。現行CX-5では表現方法がストレートになり、ボディサイドの繁雑な線引きを省いた。

商品力は、魂動デザインに基づく後方視界の悪さを除けば満足できる。半年おきに変更を加えるのは頻繁過ぎるが、現行型はエンジンから安全装備まで機能を幅広く向上させた。

外観の変わり映えは乏しいが、メカニズムと装備が充実して内装は上質になった。

◆CX-5の進化度:8点/10点

新型フォレスター、中身は進化している?

フォレスター
2018年6月下旬にフルモデルチェンジするフォレスター。その外観を「変えたくない事情」とは?

外観の変わり映えがしない理由は、インプレッサと同じだ。フォレスターも視界に気を使い、サイドウインドウの下端を高めていない。

ただし、フロントマスクまで先代型に似ているのは、先代フォレスターが相応に成功して、イメージを守りたい結果でもあるだろう。基本的には視界を重視しているが、N-BOXで述べた「変えたくない事情」も絡む。

その一方で中身の変化は大きい。インプレッサと同様にプラットフォームを刷新して、歩行者保護エアバッグも備わる。

さらに「e-BOXER」の名称で2Lエンジンをベースにしたハイブリッドを加えた。e-BOXERを搭載した「アドバンス」というグレードは割安で、価格は2.5Lのノーマルエンジンを搭載するプレミアムと7万円程度しか違わない。

しかもドライバーの居眠り運転や脇見を検知して警報するドライバーモニタリングシステムまで標準装着した。中身はかなり進化している。

◆新型フォレスターの進化度:9点/10点

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