3つのエリアでの評価に大きく差がついたのは?
3エリアの評価点をまとめたのが上の表。3エリアにおける評価の差が10点以内と少なかったのは、プリウス、86、CX-5の3台。特に86は3つエリアの評価点の差が5点と極めて少なく、かついずれの地域でもなかなかの評価を獲得した。
逆にエリアによって評価の差が大きかったのは、GT-Rとアウトバック。特に北米と欧州との間で差がついた。アウトバックの欧州での評価、「美しくない」が涙を誘う。
北米人気、欧州苦戦。レクサスのナゼ?
レクサスの北米での成功を伝説的と評価する人もいる。そのいっぽうで欧州では苦戦が続く。その不思議を片岡英明が解説。
ヨーロッパは今も貴族が社会の中枢を担う。また、歴史と伝統を重んじる風潮が強く、民族ごとの団結、絆も強い。
当然、プライドも高いから新しいモノに拒絶反応を示す保守層も多いのである。だからレクサスだけでなく、ホンダやスバルなどの日本勢は、販売面において苦戦を強いられることが多い。
とくに高級車は、メルセデスベンツやBMW、ロールスロイス、ジャガーなど、歴史ある名門ブランドが多く、信奉者がたくさんいる。
レクサスやインフィニティがどんなにいいクルマを出しても見向きもしない。食わず嫌いの頑固者が多いのだ。これは高級時計にもいえることで、セイコーやシチズンなどが先進的で魅力的な時計を出しても手に取ろうとしないのである。
宗教にも似た頑固さで、いいとわかっても、なかなか実力を認めない。もちろん、レクサス以上にこだわって作り、
走らせても上をいく味わいの強い高級車もある。レクサスほど平均点は高くないが、突出した魅力と個性が光る。
いっぽう建国して200年ちょっとのアメリカは、ヨーロッパと気質が違う。優れていれば新しいモノでも寛容に受け入れる。レクサスはそれゆえ成功した。とくに西海岸は好奇心旺盛で、日本車をひいきにするファンは多い。
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