■ほかの車種と比べてみると・・・?
最近、自動車メーカーでは新車購入時の残価設定ローンを積極的に導入し、多くのユーザーが利用している。残価設定ローンというのは、3年後、5年後のクルマの価値である残価(買取価格)を予め設定し、諸費用を含んだ乗り出し価格から残価を引いた額を分割して支払うというシステムのこと。
したがってアルファードのような残価が高いクルマほど、月々の支払い額が少なく乗ることができるということになる。
例として、同じミニバンであるトヨタのノア ハイブリッド Si W×B III( 7人乗り)[344万3000円]、ホワイトパールクリスタルシャインのボディカラーで新車をWEB見積もりしてみると、残価設定型プラン60回払いで計算すると税金や諸費用は含まれていないが、「月々4万9700円」となった。
同じプランで、アルファード2.5SタイプゴールドII(7人乗り)[424万円]、ボディカラーがホワイトパールクリスタルシャインで見積もりとすると、「月々5万6600円」となる。月約7000円差でアルファードに乗ることができるのだ。
月々この差でアルファードに乗れるというのであれば、ノアをローンで購入しようと思っていた人も触手が伸びるだろう。しかしなぜ新車価格が大きく違うのに、これほどの差に縮まってしまうのか。これがノアとアルファードの残価の違いによるものなのだ。
■もっと比べてみた
さらに、アルファードの残価率の高さを買取価格で検証してみたいと思う。まず比較したのは現在、絶好調の人気を誇るプレミアムSUVのトヨタハリアーだ。
同じ現行モデルとなる2020年式で比べてみると、新車価格423万円のハリアー2.0Zレザーパッケージ2WD車の買取価格は320万円となっており、残価率は「約75.6%」となっている。
一方のアルファードは398万5000円の2.5S 2WD (7人乗り)の買取価格は302万円で、残価率は「約75.8%」とわずかながら上回っている。差はわずかだが、ハリアーは2020年に登場したフレッシュなモデル。対してアルファードは登場から約6年が経過したモデルであることを考えれば、この差はスゴイ。
さらに初の車検サイクルとなる2018年式では、旧型ハリアーの2.0プログレスメタルアンドレザーパッケージの買取価格は約247万円で残価率が「約60.8%」。一方のアルファード2.5S 2WD (7人乗り)の買取価格は280万円で残価率は「約70.2%」と10%近い差を付けているのである。
確かにハリアーは旧型、アルファードは現行型という差はあるものの、この差はアルファードの人気を決定づけるものだ。
■比較でわかるアルファードの「強さ」
続いては、トヨタヴェルファイア、日産エルグランドという同じミニバンで比較を行った。
2018年式のヴェルファイア2.5Z 2WD(7人乗り)の買取価格は235万円で残価率は「約58.9%」。そしてエルグランド2.5ハイウェイスターSアーバンクロムの買取価格は198万円で、残価率は「約49.7%」となっている。
この数字だけ見てもアルファードの残価率が高く、リセールバリューが高いということがわかってもらえるだろう。先代モデルでは、兄弟車のヴェルファイアのほうが人気は高かったが、現行モデルでは逆転。
現在では販売店の全車種展開によって、ヴェルファイアはモノグレード展開まで追い込まれてしまった。
アルファードは高い人気に支えられたリセールバリューの高さによって、購入したユーザーが手放す時にもクルマのよさを実感できるだけでなく、残価設定ローンで購入するユーザーにはとっては、ちょっとがんばれば手の届くクルマとなっているのだ。
新時代の高級車として登場したアルファードは買い方次第で、多くの人に夢を与えるクルマであると言ってもいいだろう。
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