2021年7月16日、JVCケンウッドがケンウッドブランドとしてポータブルカーナビの市場に参入した。「ココデス」のブランド名で投入されるモデルは3モデル。ポータブルカーナビ市場はパナソニックの「ゴリラ」のほぼ「一強他弱」状態だが、独自の機能や戦略を打ち出しているようだ。
文/高山正寛、写真/JVCケンウッド
【画像ギャラリー】大画面に使える機能、さらに地デジまで!! ケンウッド『ココデス』のおすすめポイントはココデス!
■市場は混沌としている
今更説明の必要も無いだろうが、昨今発売される新型車はインテリアの専用設計等により、従来までの7V型などの2DIN構造の後付けカーナビの加工(取り付け)が難しくなってきている。
この背景には「大画面」という定番トレンドやスマホナビ、さらにディスプレイオーディオという新しい車載インフォテインメントの進化があり、7月19日に発表されたトヨタの新型アクアには上位グレードやオプションで10.5インチのディスプレイオーディオが設定されていることからも市場の変化を感じることができる。
もちろん、市販カーナビも大画面化に対応したモデルが数多く発売されているが、ユーザーニーズは従来以上に広範にわたっており、それらに対応する商品が求められている。
その中で今回、ケンウッドがリリースしたのは、何と「ポータブルカーナビ」であった。冒頭に述べたようにこのセグメントはパナソニックの「ゴリラ」が圧倒的に強く、他は一部の国産メーカーや低価格を売りとした海外製の商品を日本向けにローカライズして販売している。
ケンウッドによれば、同社の「彩速ナビ」で培った技術をポータブルカーナビに生かし、シンプルでわかりやすく、はじめてのカーナビユーザーにも使いやすくしている、と説明している。
■差別化は「9V型」の大画面
発表された3モデルの中、最も注目したいのが最上位モデルの「EZ-950」だ。
何よりもポータブルカーナビで「9V型」の大画面を搭載している点が他社との大きな差別化になる。
モニター部はTFT液晶を使っているが、WVGA表示で800×480ピクセル、静電容量式でグレア処理を施すことでタッチレスポンスやメリハリの利いた地図画面となっているという。
ちなみにWVGA液晶に関しては7V型の「EZ-750」、5V型の「EZ-550」も共通で採用しており、サイズ差による地図の見え方自体は異なっても発色や鮮明度などの違いに大きな違いはなさそうだ。
■まさかの「地デジ」搭載
「EZ-950」を薦める理由のもうひとつが「地デジチューナー」を標準装備する点だ。
鮮明が画像が楽しめる地デジチューナーはポータブルカーナビでは極めて限られたモデルにしか設定が無いのが現実だ。
しかし今回「EZ-950」に地デジが搭載されたことで大画面で美しい映像を楽しめるのはライバルに対して大きなアドバンテージとなる。ちなみに「EZ-750/550」は従来同様の「ワンセグチューナー」が搭載される。
また受信の安定化を図るためにテレビ用フィルムアンテナである「CX-P150R」も別売りで設定(オープンプライス、実勢価格7000円前後)されている。
本体にはmicroSD/microSDHCスロットを搭載することでMP3(音楽)、MP4(映像:動画)、JPEG(静止画)の再生に対応、特に自宅のPCなどからMP4動画を持ち込めば動画コンテンツを楽しむことも可能だ。
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