夏場のトラブル大本命「これが出たら要注意」バッテリー劣化サインを見逃すな

サインに気づいたら、バッテリーをチェック!!

 上記のような「バッテリーからのサイン」を感じたら、エンジンルームをあけ、バッテリーの状態を確認しましょう。バッテリーの劣化度合いをきちんとチェックするには、プロのスキルと専用機材が必要でが、目視でもある程度は知ることができます。

 まずは、使用年数が一般的にバッテリーの寿命といわれる3年を超えていないか、バッテリーの液量は十分か(本体横についているUPPER LEVELとLOWER LEVELの間にあるか)、プラス端子やマイナス端子に腐食や金具の緩みはないか(グリグリやっても動かないか)、バッテリー上面にあるキャップの通気口に腐食やゴミが付いていないか、などです。

バッテリーの端子に腐食が発生していたら要注意(Adobe Stock_Songkhla Studio)
バッテリーの端子に腐食が発生していたら要注意(Adobe Stock_Songkhla Studio)

 何かしらの劣化サインが出ていて、上記のチェック項目にひとつでも当てはまるようであれば、バッテリーの交換を検討してください。もし分からない場合は、プロに相談しましょう。自己判断で「根拠はないけどまだ動くし大丈夫」と楽観的に考えると、いずれ痛い目に遭うかもしれません。

最近ではネットでバッテリーを安く手に入れ、自分で交換する方も多い(写真AC_yurisyan)
最近ではネットでバッテリーを安く手に入れ、自分で交換する方も多い(写真AC_yurisyan)

劣化の原因は内部抵抗の蓄積

 バッテリーは、流れる電流が大きくなると性能が低下する、という特性があります。これはバッテリーの内部抵抗が原因となり、バッテリーの端子電圧が下がるためです。

 高校物理で出てきた、電池の起電力と内部抵抗の関係「V=E-rI」という式で表せます(※内部抵抗「r」が高いと、電流「I」を流したときに、バッテリー起電力「E」がrIだけ降圧されてしまい、端子電圧「V」が下がる)。

 技術の進化によって、カーエアコンの消費電力も年々縮小されているようですが、それでも大電流が必要であることは変わりなく、また、近年の新型車の多くに装備されているアイドリングストップ機構も瞬間的に大電流を必要とします。

 このような電動部品を酷使すれば、バッテリーの内部抵抗が蓄積されていき、その結果、バッテリーの性能が低下し、パワーウインドウの動きが遅くなったり、アイドリングストップが作動しなくなったりするのです。

【画像ギャラリー】これらの酷使には注意 バッテリーを消耗させる装備品いろいろ

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