原因2:食べこぼし
小さなお子さんのいるファミリーの場合、クルマの中で軽食やお菓子を食べる機会も多いかと思う。食べ物自体の臭いは、多くの場合、数時間〜数日もあれば消えてしまうが、問題は「食べこぼし」だ。
食べこぼしがないか確認していても、狭く隙間の多い車内では、すべての食べこぼしに気づかない可能性もある。このようにして放置された食べこぼしによってダニや雑菌が増え、悪臭を放つようになってしまう。
こうしてシートやフロアマットに付着してしまった臭いを除去することはなかなか難しい。フロアマットであれば外して洗うことができるが、シートの場合は大変厄介だ。対策としては、やはり車内で物を食べないようにするのが最も有効だが、どうしても食事を取る必要がある場合には、こぼれにくい食べ物を選ぶこと、こぼしてしまった場合にすぐ掃除をすることを習慣にしてほしい。
小さな粒のチョコレートやアメがこぼれてしまい、それを全て回収せずに放置してしまった結果、夏の気温で溶けてしまい、シートの内部にまで染み込んでしまうというケースもある。こうなると腐敗臭が取れにくくなり、後で大変になるので注意してほしい(筆者の体験談)。
原因3:ペットの毛
ペットと暮らしている方にとって、ペットとのドライブは楽しいものだ。これらペットの唾液、粗相してしまった排泄物などが臭いの原因になるのは容易に想像がつくが、せまい車内では、ペットの毛も、いやな臭いの原因になってしまう。
筆者は昔、中古車を購入した際に、車内でのイヤな臭いを感じ、原因を探るため、なんとなく後部座席を外してみた。すると、裏側にペットの毛がびっしり落ちており、それをキレイに掃除し、消臭スプレーを噴霧したところ臭いがおさまった、という経験がある。
ペットの毛は狭い隙間から入り込むこともあるので、ペットの毛による臭いを防ぐためには、フロアカーペットの裏側や座席の下も、手の届く範囲でこまめに清掃するようにしてほしい。掃除が簡単でない場合は、ペットをケージに入れて移動させたり、換毛期には乗せるのを控えるといった工夫もできるだろう。
原因4:汗や香水
また、特にこの時期に気を付けたいのが、汗によるもの。体から出た汗がシートに染み込み、菌が繁殖することで、臭いの原因となってしまう。また香水のような強い臭いが汗の臭いと混ざって不快な臭いを充満させることもある。
このような臭いが付着してしまった場合は、皮脂汚れを落とし消臭効果もある重曹を使って掃除をするのがおすすめだ。粉末タイプの重曹を水にまぜ、タオルを浸してよく絞ってからシートを拭いたり、スプレーに入れて吹き付けて掃除するという方法だ。重曹は安価で肌にも優しい。ただし革シートの場合は変色のおそれがあるため、重曹は使えないので注意してほしい。
汗による臭いを防ぐには、できれば、汗をかいた後は着替えるなどしてからクルマに乗るようにしたいところだが、どうしても乗車せざるを得ない場合は、何か下に敷いて乗るようにしてほしい。ほかにも、除菌タイプの消臭スプレーを活用し、シートに付着した雑菌が繁殖しづらい環境にすることも有効だろう。
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