4台に1台はパンクの危険性あり! タイヤトラブルに合わないようにする方法は?


 住友ゴム工業が、4月8日から5月31日に実施した「ダンロップ 全国タイヤ安全点検」の結果、パンクの原因となる整備不良が4台に1台の割合で確認されたことを公表している。

 約25.0%もの割合でパンクやバーストの危険性があったというは驚きだ。では、このようなタイヤトラブルの原因を作らないようにするためには、普段からどんな点に気をつけながら愛車に乗るのがいいのだろうか?

文/斎藤 聡 
写真/住友ゴム工業、carbondale@AdobeStock、AdobeStock、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】タイヤトラブルを防ぐ為にも、日頃からチェックする様に心がけよう!!


■4台に1台が何らかのタイヤトラブルを抱えていたとは!

 住友ゴム工業が行った「ダンロップ 全国タイヤ安全点検」で4台に一台がタイヤの整備不良で、パンクなど危険なタイヤトラブルがすぐに起こっても不思議ではない状態でした。

 これは4月8日~5月31日まで全国のダンロップ直営店(タイヤセレクト、タイヤランド)で行われたタイヤ安全点検の結果です。

「ダンロップ全国タイヤ安全点検」は全国のダンロップタイヤ直営店で実施された安全キャンペーンだ。その結果25%のタイヤに何らかのリスクがあったというから驚きだ

 対象となった人たちは、タイヤショップに足を運んだドライバーですから、タイヤにまったく無頓着というわけではないと思います。むしろ多少なりともタイヤに興味がある人と考えていいと思います。

 にもかかわらず4台に1台が、なにがしかのタイヤトラブルを抱えていたというのは、ちょっとびっくりするデータです。

 ちなみにタイヤ安全点検で行われたチェックポイントは、(1)摩耗とスリップサイン、(2)偏摩耗、(3)タイヤ・ホイールの変形や歪み、(4)外観のヒビ、キズ、(5)空気圧の5項目です。

 ではこの5項目がどんな状態だと危険で、どんなトラブルに遭う危険性があるのでしょう。

■それぞれの事象とトラブル遭遇の危険性について解説

 (1)の摩耗とスリップサイン。これは道交法でタイヤの摩耗限界が示されていて、残溝1.6mm以下は走行不可となっています。そのためタイヤには残溝1.6mmになると溝の一部にスリップサインが表れるように作られています。

 溝が少なくなると雨に濡れた路面でスリップしやすくなります。また、あまり言われていませんが、トレッドゴムが薄くなるので、タイヤの剛性も低下して操縦性や操縦安定性が悪化する傾向にあります。

 タイヤの溝は、路面の水を排水してくれるのが重要な役割のひとつです。溝が浅くなると排水性能が悪くなるのでハイドロプレーニングが起きやすくなります。残溝1.6mmだから危ないのではなく、5~4部山くらいを境に、摩耗が進むと加速度的に耐ハイドロプレーニング性能は悪くなっていきます。

 雨の日でも安心して運転できることを考えるなら3分山くらいまでにはタイヤ交換をお薦めします。ちなみに新品タイヤの溝は8~10mmくらいです。

タイヤの摩耗で特に影響がですのがウェット性能。最近のタイヤは省燃費タイヤであってもウェット性能も高い。しかし摩耗すればするほど性能も低下。3分山になる頃には交換したい

 (2)偏摩耗。タイヤの両サイドだけが摩耗してしまったり、逆にタイヤの中央だけが摩耗したり、あるいはタイヤの外側だけが摩耗したりする状態です。

 空気圧が足りなかったり(タイヤ両端が摩耗)、空気圧が高すぎたり(タイヤ中央が摩耗)と、空気圧の調整不良がかなりの割合を占めます。このほか、クルマの構造上の問題で起こる摩耗もあります。

 それがタイヤ外側の摩耗です。特に前輪に顕著に表れます。最近は快適性や居住性を高めるため、背が高く重心の高いクルマが多くなっています。こうしたクルマはカーブの時にタイヤの外側に大きな負担がかかるので偏摩耗が起こりやすくなります。

ミニバンのような背の高いモデルは重量が重く、タイヤへの負担も大きい為、偏摩耗も起きやすい。日頃のチェックとともに、ミニバン専用タイヤといった高機能タイヤをチョイスしたい

 最近ではミニバン専用タイヤや、背高軽自動車向けのタイヤとして、外側が補強されたタイヤが発売されるようになりました。

 偏摩耗も耐ハイドロプレーニング性能が悪くなるので、雨の日の危険性が増えます。

 偏摩耗ではないのですが、二輪駆動車によく見られるのが、前輪(後輪)だけが早く摩耗してしまう状態です。駆動輪の摩耗が速く進むのは仕方ないことです。タイヤのローテーションを行うことで4つのタイヤ(前後のタイヤ)をバランスよく摩耗させ、長持ちさせるのが有効です。

 (3)タイヤ、ホイールの変形や歪み。これはかなり深刻な状態であることが多いです。タイヤの側面にできたえぐり傷や擦り傷、コブなどです。

 えぐり傷や擦り傷は、歩道の段差にタイヤこすりつけてしまうことで起こります。タイヤ側面のコブは、段差や、俗にキャッツアイと呼ばれる路面に埋め込まれた突起などを速いスピードで踏んでタイヤ内部のコード(糸)が切れてしまったときにおこります。

 特にコブはタイヤ内部のコードが切れたためにおこるので、いつバーストしてもおかしくありません。また、コブができるほどタイヤに強い衝撃を与えた場合はホイールのリムも変形していることがあります。

 (4)タイヤの外観にみられるヒビ割れは、タイヤの劣化によって起こります。たいていは経年劣化で、環境によって製造3年目くらいからブロックの付け根やサイドウォール(タイヤ側面)に細かなひび割れが見られるようになります。

 これはゴムの中に練り込まれたオイルが抜けたり、再架橋と呼ばれるゴムの劣化によって起こります。ドライ路面ではさほど変化は感じにくいのですが、雨のグリップ性能が低下しているので注意が必要です。

 深いヒビができているタイヤは、ゴムの柔軟性が極端になくなっており、バーストの危険性が高いので、残溝に関わらず即座に交換です。

 キズは、主に路面に落ちている釘やビス、鉄片などを踏んでできます。キズは深さが重要です。トレッドブロックについた浅い傷なら無視できますが、深いものはパンクを起こしている可能性もあるし、カーカスコードなどタイヤ内部の骨格部を傷めてしまっていることも考えられます。

 (5)空気圧。(2)の偏摩耗のところでも触れましたが、空気圧が少な過ぎたり多過ぎたりすると、偏摩耗の原因になります。また空気圧が少ないと、耐ハイドロプレーニング性能も低下します。また極端に空気が少ないと、スタンディングウエーブを引き起こしてタイヤがバーストする危険性もあります。

 クルマの指定空気圧は、クルマごと、そして装着するタイヤごとに決まっていて、運転席のドアやBピラー、クルマによってはフューエルリッドに空気圧を示したシールが貼ってあるので、指定どおりに空気圧を入れてください。

 やり方がわからないという方は、ガソリンスタンドでスタッフにお願いすると快くやってくれます。

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