キャスト「車種の性格がわかりにくい」
軽自動車のキャストは、SUV風の「アクティバ」、都会的で豪華指向の「スタイル」、ターボエンジン搭載車のみの「スポーツ」という、3シリーズを用意する。
1車種で多くのユーザーを効率良くカバーする目論見だが、売れ行きは伸び悩んだ。2018年上半期の月販平均は3987台で、ハスラーの5371台を大幅に下まわる。
販売不振の原因は、ユーザーの期待を裏切るどころか、期待すら持てなかったことだ。車の性格をSUV風、ラグジュアリーセダン風、スポーツカー風と欲張って細分化すれば、「キャスト」という車種のイメージが曖昧になってしまう。どういう車なのか分からなければ、期待の持ちようがない。
ハスラーやC-HRにも当てはまる話だが、新規車種を発売する場合、まずは車名を覚えてもらうことが大切だ。そのためには車種の性格を分かりやすく表現する必要があり、バリエーションをむやみに増やさないのが常識になっている。
キャストはこの常識を破り、案の定というか、販売が伸び悩んでしまった。
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