何がダメなのか!? 期待を裏切った新車 ワースト6 【2008-2018】


SX4 Sクロス「エスクードより割高で装備も乏しい」

スズキ SX4 Sクロス(2013年発売)/2017年のマイナーチェンジでは、大幅な外観変更が話題となったが、似た性格のエスクードと比べて割高感が目立つなど立ち位置は不明瞭に

 現行SX4 Sクロスの発売は2015年2月。ハンガリー製のSUVだが、特徴が乏しく売れ行きは伸び悩んだ。

 この後、同年10月にはSX4 Sクロスと共通プラットフォームを使う同じくハンガリー生産の現行エスクードも発売された。

 8か月程度の時差だが、SX4 Sクロスが装着しないミリ波レーダー方式の緊急自動ブレーキと、車間距離を自動制御できるクルーズコントロール、アイドリングストップなどを備えた。

 トランスミッションは、当時のSX4 Sクロスは一般的なCVTだったが、エスクードは6速AT。シートの生地も本革&スエード調で上質になった。

 これらを価格に換算すると約17万円に相当するが、エスクードの価格はSX4 Sクロスと比べて8万6400円の上乗せに抑えたから、8万円ほどエスクードが割安だった。

 そうなるとSX4 Sクロスも、改良で機能を向上させるだろうと期待したが、なかなか実施されない。

 ようやく2017年7月に改良されたと思ったら、緊急自動ブレーキとアイドリングストップは依然として非装着。目立った改良は6速ATが加わった程度にとどまる。

 加えてフロントマスクには大型のメッキグリルが装着され、期待を裏切るどころか、理解しにくい妙なSUVになってしまった。

キャスト「車種の性格がわかりにくい」

ダイハツ キャスト(2015年発売)/既存のムーヴやミライース、タントとは違ったキャラを目指したが、狙った方向性が曖昧だったためか販売は伸び悩んでいる

 軽自動車のキャストは、SUV風の「アクティバ」、都会的で豪華指向の「スタイル」、ターボエンジン搭載車のみの「スポーツ」という、3シリーズを用意する。

 1車種で多くのユーザーを効率良くカバーする目論見だが、売れ行きは伸び悩んだ。2018年上半期の月販平均は3987台で、ハスラーの5371台を大幅に下まわる。

 販売不振の原因は、ユーザーの期待を裏切るどころか、期待すら持てなかったことだ。車の性格をSUV風、ラグジュアリーセダン風、スポーツカー風と欲張って細分化すれば、「キャスト」という車種のイメージが曖昧になってしまう。どういう車なのか分からなければ、期待の持ちようがない。

 ハスラーやC-HRにも当てはまる話だが、新規車種を発売する場合、まずは車名を覚えてもらうことが大切だ。そのためには車種の性格を分かりやすく表現する必要があり、バリエーションをむやみに増やさないのが常識になっている。

 キャストはこの常識を破り、案の定というか、販売が伸び悩んでしまった。