■三菱のeKクロスEVはどうなる?
三菱の軽EVのコンセプトカーは今年の「K-EV concept X Style」と呼ばれていたが、実際の販売にあたっては、「eKクロスEV」という名前になるとみられる。
三菱自動車の営業マンも、慎重な言い回しながらも現時点でわかっている情報を教えてくれた。
タイミングは5月発表、6月発売の予定で、価格などの詳細は発売日のしばらく前に発表になるとのこと。4月下旬ぐらいにある程度の情報はわかるそうだ。
価格について「日産の姉妹車の価格は、国からの補助金後で200万円からと言われていますが?」と水を向けると、「国の補助金も、申請が多いと予算がすぐになくなってしまう可能性もあるので……」とお茶を濁された。
ただ、「補助金後で、eKクロスの4駆のターボと同じぐらいですかね」とも教えてくれた。2022年東京オートサロンで、三菱自動車の加藤隆雄社長も慎重な言い回しをしていたことを思い出す。
ちなみにeKクロスT 4WDターボの価格は182万500円。
先進安全パッケージ(デジタルルームミラー、マルチアラウンドモニター)と先進快適パッケージ(マイパイロットそのほか)、ETC2.0付カーナビキットをつけると233万1824円となる。
コンセプトカー「K-EV concept X Style」の発表資料には、「先進の運転支援機能やコネクティッド機能」と書かれていたので、補助金なしの価格の目安はこれくらいなのだろう。
営業マンの手元資料に、「実質購入額約200万円」「20kWh大容量バッテリー」「非常時は家電などに電力供給(給電機能)」などと書かれていたのがチラリと見えた。
現時点では確認が取れていないが、上級グレードの「P」の車両本体価格が300万円、標準の「G」が230万円程度といわれている。
気になる航続可能距離は180km程度とのこと。「ファーストカーですと冬場に暖房とつけると、ヒートポンプエアコンなので電力消費が大きく、航続距離が結構減ってしまいますので、どこで充電するか計画を立ててドライブに行くことをおすすめします」とアドバイスされた。
販売マニュアルには「基本はセカンドカーを前提に」と書かれているのかもしれない。
パッケージングは、前方投影面積が増えて電費が悪くなることから、スーパーハイトワゴンではなくハイトワゴンとなっている。
サクラと全長3395mm、全幅1475mmは同じだが、全高は15mm高い1670mmとなる。
コンセプトカーではボディの運転席側のリアドアの後ろに充電用のリッドがついていた。おそらく実車でも同様となるだろう。
また、確認は取れていないが、充電器の価格は200Vコンセントで5万5000円、80%充電の所要時間は40分ということだ。
■国からの補助金はいくらなのか
国のEV補助金の額の決定方法は、軽自動車の場合、WLTCモード1充電あたり航続可能距離(km)×3000円+5万円、上限は外部給電機能がありの場合55万円、なしの場合45万円。
詳細は「次世代自動車振興センター」のホームページで「CEV補助金」のページを見ていただきたい。
日産サクラの場合、補助金の計算は170km×3000円+5万円=56万円となるので、上限の55万円となると予想される。
航続可能距離がサクラより長いeKクロスEVも同様に上限の55万円になる見込みだ。
したがって、実質購入価格200万円から、というサクラとeKクロスEVの価格を逆算すると、250万~260万円台となると思われる。
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