■ベンチシートを生かしつつ、3列目をどう改良するか
シエンタという名前がついている以上、7(人乗り)を崩すことは無いだろう。もしくは他の部分で7という数字を意識させるかだ。
ただ、2列目がベンチシートであることを支持する声も多く、さらに3列目シートを取り除いた現行型のファンベースグレードも人気を集めてきた。ここからも、2列目ベンチシートにはこだわりながら、3列目の居住性をどう高めていくのかが、シエンタ改良のカギと考えられる。
デザインについては、現行型で見られるボンネットからフロントガラスまでの流線形を維持することは無く、初代モデルのようなシンプルな2BOXとして生まれ変わると思う。ミニバン=四角い箱というイメージを崩したかった2代目シエンタだが、その願い叶わず、新型では四角い箱として再出発するだろう。
3月24日には現行型の生産が全て終了し、販売店への配車、ユーザーへの納車もほぼほぼ完了しているシエンタ。販売店でも新型販売への準備は整った。あとは、情報を待つだけだ。
トヨタブランドの中でも、ユーザー層を選ばないクルマとして、販売店からの評価が高かった初代シエンタ。現行型のでは若干の売りにくさがあったが、それを払しょくできる3代目の登場が、販売現場では大きく期待されている。
性別・年齢を問わず、また家族構成などにも縛られない。価格も手ごろでサイズも大きすぎないため、住環境にも左右されず、都市部でも地方でも均等に売れていくのがシエンタだ。
早くに全チャネル取り扱いとなった車種であり、トヨタ各チャネルでユーザーの奪い合いは起こりにくく、販売店も腰を据えて売ることができる数少ない車種でもある。
今夏、ライバルフリードに対して先手を打ち、コンパクトミニバン争いで一歩リードしたいシエンタ。初代はモビリオ、2代目はフリードに苦戦したが、渾身の新型は3度目の正直となるのか。シエンタが輝く夏まであと少しだ。詳細情報が入り次第、すぐに次報をお届けする。
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