■登場するのはSUV? それとも
今年2月に、販売店へ通達されたクラウンSUVの存在。セダンからのリフトアップで、全車HEVのAWDとなるというのが、その内容であったが、販売時期は未定とされていた。
ボディラインのイメージは、BMW X4が近いのではないかと話す販売店スタッフが多いが、その姿は未だ謎に包まれたままだ。
クラウンSUV(仮称)が販売されることは、ほぼ確実だが、それが今回のFMC(6月発売)のモデルなのかは、少々怪しさも残る。
今回のFMCで、ユーザーの流出を危惧するのはトヨタ店だ。歴代クラウンを専売し、現在のクラウンユーザーは、ほとんどがトヨタ店ユーザーと言える。他チャネルにクラウンユーザーを大きく奪われることは、絶対に避けなければならない。
各地方のトヨタ店の上層部から出ている指令は、「いち早く、クラウンユーザーに6月末登場を伝えること」だ。車両詳細は追って話をするから、代替の準備をすすめて欲しいということらしい。
現行クラウンユーザーは、セダンユーザーである。ここに、クラウンSUVをぶつけても、大きな販売効果が出るとは考えにくい。大きくカテゴリーが変わるクルマを、短期間の準備で、現行ユーザーに売れというのも厳しいと筆者は考える。
つまり、SUVの登場は確実であるが、6月のFMCは、これまで通りセダン(現行型を踏襲した6ライトキャビン)のクラウンが登場する可能性もあると思う。SUVは、セダン登場後、いずれかの時期に発表されるのかもしれない。
トヨタ販売店の中でも確証的な情報は無く、案内を行う営業マンも今後の展開に戦々恐々としながら、新情報を待っている状態だ。
いずれにしても、メーカーからの大々的なプレスリリースやディザー、もしくは販売店への正式通達が出てこない限り、販売店やユーザー、そしてメディアを巻き込んだ混乱は続くだろう。
混沌としたクラウンを取り巻く環境。奇をてらったこの戦略は、果たして吉と出るのだろうか。
【画像ギャラリー】いつかはクラウン、いつ出るクラウン? 新型クラウンは現行型からどう変わる!?(10枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方