■2023年に現在の3倍の台数が普及するのは厳しい様相だが……
長い前置きになった。ここから本題となる『日本でも電気自動車は普及するか』について考察してみたい。すでに納車が始まっているARIYAの場合、初期受注分のバックオーダー分は(B6リミテッド)すべてユーザーの手元に届いたと聞く。正しい情報を伝えると、新型コロナ禍や半導体不足で生産が遅れており、輸出モデルを含めフル生産ながら作り切れていない状況。
bZ4Xとソルテラも同じ。この2車種、そもそも2022年の生産&販売計画台数が少ないため、発売と同時に年内分は売れてしまったようだ。トヨタもスバルも両車合わせて5000台程度と言われる台数分くらいの「電気自動車を待っていた顧客」がいたということです。しかもARIYA同様、新型コロナ禍と半導体不足でフル生産体制になっていない。作りきれていないです。
アイオニック5はどうか? 世界規模で見ると圧倒的な生産台数不足! なんせ欧州を見るとバカ売れに近い。日本に先駆けて発売したアメリカもヒョンデ自身が驚いているほどの受注という。日本を除けば韓国車に対するバイアスなし。純粋にクルマだけ見たら、日本勢より圧倒的に上質で高い性能を持つ。私も日本人じゃなければこの3車種で考えたら1秒も迷わないです。
■日本製EVは毎年FMC級の進化を果たすことが必要だ!
ということで今年の販売台数は4車種とも「普及」と表現するには少なく、むしろニッチマーケットが反応している感じ。加えて現在進行形の受注状況を考えるなら、少しばかり伸び悩んでいる様子。したがって2023年に販売台数が3倍になるかとなれば、今のところ厳しい感じ。とはいえトヨタでいえば、2030年に250万台という電気自動車を販売しようと考えている。
2023年が世界6万台だったとしても、8年でその40倍以上の台数を売らなくちゃならないワケ。もちろん車種だって増えていくだろうけれど、先鋒としちゃアイオニック5に代表される海外勢と激しく勝負しながら10万台くらい欲しいところ。残念ながら現在のbZ4X&ソルテラとアイオニック5が世界を舞台にガチで戦えば厳しい、毎年フルモデルチェンジする勢いでの進化が必要だ。
日本市場では電気自動車に対する評価を変化させなければならないと思う。日産リーフが「電池寿命が厳しい」とか「極端にリセールバリュー悪い」というマイナス評価を定着させてしまった。リーフe+など3年/2万km走って電池は新品同様なのに! 一度低下した悪いイメージを回復させるのには時間と努力を必要とする。電気自動車の普及には何かキッカケが必要か?
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