■電動キックボードは交通の道具ではないことを認識する必要あり
Q:電動キックボードは危険か?
A:4年前から電動キックボードに乗っている私、国沢光宏は瞬時も迷うことなく「危険!」と答える。なぜか? そもそも交通の道具として生まれた乗り物でないため、安定性や安全性という概念が薄い。例えば小径タイヤだから斜めのミゾなど通過する際、簡単に横滑りして転倒する。タイヤもグリップのことなど考えていないゴムの塊だ。
Q:ブレーキ性能はどうか?
A:大半の電動キックボードが貧弱。加えて基本的に前後にブレーキ付いてないと違法(自転車も「ピストバイク」と呼ばれる競技用自転車で公道を走ると捕まる)。ただ、付いていても効くかどうかの判定ができないため、実際の性能を担保していない。取り締まろうとしたって最初から無理だとわかっている。
■自転車よりも圧倒的に劣る走行安定性
Q:走行性能はどうか?
A:自転車とケタ違いに安定性が低い。ホンの少し左右に重心を動かしただけで直進しなくなるほど。背中に荷物を背負うと重心高くなり、一段とフラつくようになってしまう。左右方向の回避動作だって鈍いし、確実性だってなし。20km/h以上出したらコントロールできなくなる可能性が出てくる。こんな乗り物が車道を走るなんて悪夢に近い。
Q:ナンバープレートは不要か?
A:20km/h以下の電動キックボードは『特定小型原動機付自転車』という扱いになり、ナンバー取得が義務づけられ、原付バイクに準ずる税金も払う。とはいえ、現状を考えたら今までの概念のナンバーというより登録証みたいな扱いになると予想。簡単に交付されるんじゃなかろうか。
Q:保険制度はどうなる?
A:自賠責保険が義務づけとなる。金額など現時点でアナウンスされていない。原付だと3年契約で年額3500円。それ以上になることはないと思う。現在のバイクと同じく、ナンバープレートに自賠責保険加入ずみのステッカーを貼るような運用になりそう。自賠責保険に加入していない時の罰則は不明。
■安全性の担保が確認できたら「ラスト1マイルの足」として可能性あり
Q:国沢光宏は規制緩和になったらどうする?
A:逆説的になるけれど大いに利用したい。ということから『ナインボットF20A』という定評ある最新型の電動キックボードを買ってみた。私が4年前に買った初期型のナインボットがゴミだと思ったくらい進化しており、驚いた。タイヤはソリッドの8インチから空気入りの10インチになり、リアにはストップランプ連動のディスクブレーキが付く。15km/hからなら2mあれば停止可能。こういった製品を15km/h以下で使えば役立つかもしれません。
Q:興味はあるが、どうしたらいい?
A:とりあえず詳細が決まるまでは待つことを薦めておく。登録できないモデルを買うのはムダですから。個人的には車道と歩道の区別のない道を走り、自転車走行可能の歩道については6km/hという上限速度を守って積極的に使いたいと考えている。安全性さえ担保できたら、とても便利なラスト1マイルの移動手段だと思う。
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