ターボの2倍のトルクがスゴい!! 軽のギクシャク感を払しょく
EVに強い交通コメンテーターの西村直人さんと2人で車に乗り込んでみる。まず西村さんの運転で移動するが、おっとっとおっとっと悔しいことに10メートル走っただけで、ルークスより明らかに動きが軽い上に、当たりが柔らかくて……音が静かで……全然違うわ。
そのまま加速してみると、軽自動車のチューニングカーみたいなトルクで突っ走る。でも、チューニングカーにありがちなフラフラ感はない。これは従来のターボモデルに比べ約2倍のトルク(195Nm)を持つモータートルクのおかげ。アクセルの動きにもピタッと連動したその動きで、今までルークスで感じていたストレスはどこかにすっ飛んでいくことだろう。
次に西村さんに運転を代わってもらって、自分でも運転してみた。まず最初にやってみたのが、日常の交差点等での動きを再現。軽自動車全般で、アクセルをちょっと踏んだり戻したり、低速で横断歩道の前を探るような動きをすると、どうしてもCVTと遅れてくるエンジンパワーとのタイミングが合わず、ギクシャクすることが多い。ルークスでもこの点は不満だったが、SAKURAは全く違う!おいおい? ここだけで充分買い換える価値あるじゃんか!
そしてそのままアクセルを踏み込んでフル加速をしてみると、爽快な加速をするじゃないか! 信号からの加速でおいていかれたルークスの悔しさをバネに、SAKURAは猪突猛進。このぐらい加速できれば、交差点加速で3車線の1番左から割り込んできやがった、無粋な奴に舐められることもないだろ。今までの悔しい思いをこれで晴らせるのか! と思いつつ、さらにアクセルを踏んでいくと、トップスピード140まで延びていく。これで100キロから先の安定感が素晴らしいことがよくわかった。
低重心がキモ! EVありきのプラットフォームで動きはコンパクトカー並
そして、その時の室内はとても静かで軽自動車とは思えない笑。さらにそこから強いブレーキを踏んでみても、車は全く安定している。ルークスで強いブレーキを踏むと、キャリパーローターが小さいので、容量一杯になり、ピーキーな動きになりがちなんだが、この車は同じタイヤを使っていると言うのにかなり安定している。加速そのままエス字に入りハンドルを右に左に上り下りしながら切ってみると、車の安定感はさらに光りだす。
ものすごい低重心な感じで、ロールが抑えられているぞ。ルークスだと、ちょっとコーナーを攻めると横の人が怖がることがあるが(笑)この車は全く大丈夫。理由は最近のEVのセオリー通り、バッテリーをフロアに敷き詰めていて、低重心を実現しているから。この小さいクルマに合計20kWhのバッテリーを搭載するのに、電池は3種類あって、その高さがまちまちなので凹凸の車のフロアにぴったりと装用にできているらしい。デイズ、ルークスと共用のプラットホームで、EV専用ではないとは言え、最初からEV転用も想定されたそのレイアウトは、SAKURAで開花。室内の広さやボディー剛性にも大きく寄与しているようだ! やっちゃったねニッサン。
ルークスオーナーが嫉妬!? ネガ要素はほぼなしのデキ
気になる航続距離もWLTC航続距離180キロを実現。暑いときにはエアコンで、バッテリーの温度管理までしてくれるおかげで、安定した充電性能を期待できるから、使い道さえキャパオーバーしなければ軽自動車の枠を超えた移動距離を楽しむことができるだろう細かい事は動画を見ていただきたい。ルークスオーナーがSAKURAに乗ってみてわかったことは、軽自動車の枠の中の方が、実はEVのいいところが感じられたこと。
大きなトルクで走ることと、静かであることと、電池で実現する低重心や高剛性は、軽自動車が抱えていた問題すべてを解決することができるからだ。う~ん、マジでほしくなったが、開発者に聞いてももちろん答えてくれなかったのは、スライドドアのEVは用意しているのかどうか。これでスライドドアまで出てきたら、みんな登録車買わなくなるぞ!
【画像ギャラリー】デイズと何が違う!? 新型SAKURAの完成度がヤバかった(8枚)画像ギャラリー
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