マセラティがグレカーレ、ロータスもエレトレを発表、フェラーリからもプロサングエというスーパーSUVが年末に登場予定だ。
その一方で、相変わらず人気のゲレンデヴァーゲンをはじめ、ロールスロイス・カリナン、ベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルス、アストンマーティンDBXなど高級ラグジュアリーブランドやスポーツカーブランドのSUVがこれでもかというほど登場し、アメリカで大ヒット中のフォード・ブロンコ(日本未導入)やジープ・ラングラー、ランドローバー・ディフェンダーなどのクロカン四駆も人気だ。
今、世界のSUVのヒエラルキーはどうなってるのだろうか? そのなかにあって、レクサスLXやランクル300といった日本勢のSUVは何位に入るのか?
文/西川淳
写真/フェラーリ、ロールスロイス、ランドローバー、アストンマーティン、ベントレー、メルセデスベンツ、BMWアルピナ、キャデラック、トヨタ
■続々登場する高級SUV
SUVがその昔のセダンやハッチバックに代わってパーソナルカーの一般的な選択肢となって久しい。裾野が広がれば広がるほど頂上を高くすることができるというのがモノの道理。メーカーがその事実を放っておくはずがない。頂上に近づけば近づくほど儲かるのだから。
特に高級ブランドでその傾向が強まってきた。安いモデルを諦め上級移行を水面下で目指すブランドも多い。
SUVでいえばドイツのプレミアムブランド(メルセデスベンツやBMW、アウディ)はもうかれこれ20年来、大型で高級なSUVカテゴリーで随分と潤ってきたし、高級SUVの儲けで本分のスポーツカー開発を支えるポルシェのようなスポーツカーブランドも現れるにいたった。
当然、他のブランドも活況を目にしてただ指を咥えて眺めるはずもなく、こぞって高級SUV分野に参入を果たしている。今となっては有名どころでSUVを持たないブランドはマクラーレンとアルピーヌくらい。
つい先だってはあのロータスさえもBEVのSUV、エレトレを公開。スーパーSUV界に殴り込みをかける宣言をした。
そして今年末にはついにスーパーカーブランドの雄フェラーリが満を持してSUVカテゴリーに挑むことが分かっている。
プロサングエと名乗るらしい全く新しい跳ね馬には何と新開発のV12エンジンを搭載する特別なグレードと、V6もしくはV8のプラグインハイブリッドパワートレーンを積んだ量販グレードの二種類が用意されるというから楽しみ。
すでにVIP顧客には予約オーダーシートが回っており、国によってはスニークプレビューも近々開催されるらしい。
昨今のマラネッロ製ニューモデルの高い完成度を見る限り、プロサングエのパフォーマンスには大いに期待できるし、人気や価格の面でも世界の高級SUVランキングにおいてベスト5に入ってくることは間違いない。
とはいえ未見、未試乗のモデルをランキングするのも難しい。まずは0位として最初に紹介しようと思った次第。
というわけで、世界の高級SUVは今、いったいどんな状況なのだろうか。独断と偏見で高級SUVのベスト20ランキング(正確には1+19台)を作ってみた。順を追って解説してみよう。
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