■ホンダ フリード
●ホンダ フリード どんなクルマ?
2016年にデビューしたコンパクトミニバン。1.5Lガソリン&ハイブリッド(最新のe:HEVではなくi-DCD)を設定。
●ホンダ フリードの「推しポイント」
コンパクトサイズだがパッケージングに工夫を凝らし、キャビンは広い。2列目シートはもちろん、3列目でも窮屈と感じさせない空間を稼ぎ出している。
デザインはキープコンセプトだが、子育て世代のファミリー層が好むクリーンなルックスで、大きく立派に見えるのもいいところだ。
エンジンは1.5Lだが、思いのほかパンチがあり、ハイブリッド車は高速道路などで燃費がいい。背が高いのに腰高感が薄く、ロールも上手に抑え込んでいる。
軽やかなハンドリングで、コントロールしやすい。多人数乗車でも安心感のある走りはマル!
●ホンダ フリードの「残念ポイント」
インテリアは開放的だが、視点を遠くに置いたメーターは光が反射して視認性が今一歩と感じることがある。シートの座り心地もクラスレベルを超えていない。また、ライバルと比べホンダセンシングの洗練度は今一歩だ。
エンジンは軽やかだが、多人数乗車だと余裕がなくなる。冬場の燃費の落ち込みが大きいのも気になるところだ。
そして、ハイブリッドモデルの上級グレードは1クラス上のモデルの価格帯になっており、買い得感は薄い。
●ホンダ フリードG Honda SENSING・2WD・6人乗り主要諸元
・ボディサイズ:全長4265×全幅1695×全高1710mm
・車重:1350kg
・最小回転半径:5.2m
・エンジン:1.5L、直4(129ps/15.6kgm)
・燃費:17.0km/L
・価格:216万400円
・人気No.1グレード:G・Honda SENSING
・値引き:25万円
(TEXT/片岡英明)
■トヨタ ノア/ヴォクシー
●トヨタ ノア/ヴォクシー どんなクルマ?
今年1月にフルモデルチェンジ。トヨタのミニバン初のTNGAを採用し、走りが進化。2Lガソリンと1.8Lのハイブリッドを設定し、押し出しの強い顔で大人気。
●トヨタ ノア/ヴォクシーの「推しポイント」
歴代ノア/ヴォクの最大の課題だった「走り」の部分の劇的な進化が〇。ガソリンは新世代2L、NA、ハイブリッドはエンジンこそ従来の1.8Lだがすべての電動モジュールに刷新。
ガソリン車は回すと若干ノイジーだが実用トルクの太さはダウンサイジングターボいらず。ハイブリッドは日常域の力強さは言うまでもなく、燃費性能も先代を大きく上回っている。
フットワークはプラットフォーム、サスペンションともにTNGA世代へと刷新。
加えてカローラ系で評価の高い第3世代EPS制御も採用され、直進安定性や回頭性、乗り心地を含めた総合性能は、先代とは「月とスッポン」ほどの差だ。
先代は移動のためのツールで運転手は我慢ばかりだったが、新型は走る喜びも感じられ積極的に運転したくなるほど。
先代では乏しかった安全・運転支援デバイスは最新版(第3世代TSS)を採用。
各種機能の向上に加えて、「プロアクティブドライビングアシスト」や「アドバンスドドライブ」、リモート機能付き「アドバンスドパーク」などトヨタ車のなかで最も先を行くスペックを採用。
一気にクラストップレベルとなり、驚くべき部分。
ヴォクシーのフロントマスクは賛否があるものの、意外と受け入れられている模様。インテリアも使い勝手の向上に加えて、エスクァイア要らずの質感の高さも感じる。
●トヨタ ノア/ヴォクシーの「残念ポイント」
このように全方位で進化を遂げた新型に×の部分は少ないが、強いて言えばトヨタブランド初となる「コネクテッドナビ」対応のディスプレイオーディオだ。
機能や性能面は言うことないが、「分割表示ができずに不便」「デザインがダサい」など詰めの甘さが気になってしまう。こういうところこそぜひともお得意のOTA技術を用いて、カイゼンしてほしい。
●トヨタ ヴォクシーS-Z(FF)主要諸元
・ボディサイズ:全長4695×全幅1730×全高1895mm
・ホイールベース:2850mm
・車重:1640kg
・最小回転半径:5.5m
・最低地上高:140mm
・エンジン:2L、直4DOHC
・最高出力:170ps/6600rpm
・最大トルク:20.6kgm/4900rpm
・WLTCモード燃費:15.0km/L
・価格:339万円
・人気No.1グレード:SZ(ガソリン、2WD)
・値引き:22万円
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