気づけば厳罰化も? 知っておくべしここ数年で改定されたクルマに関する法律たち

あおり運転の定義を明確にし、厳しい罰則を創設

 すでにご存じの方も多いとは思いますが、2020年6月、あおり運転の定義を明確にし、厳しい取り締まりの対象とする道路交通法が施行されました。

 車間距離を極端に詰めることや急な進路変更、急ブレーキをかけること、危険な追い越し、執拗なクラクションやパッシングなど10種類の違反行為を、通行を妨害する目的で行い、交通の危険を生じさせるおそれがあるとみなされると、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金、そして免許取り消しという厳しい行政処分が下されます。

 もしこれらの行為に加え、著しい危険を生じさせた場合(高速道路上での停車等)は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金、そして免許取り消しという処分になります。

 あおり運転は、重大な交通事故にもつながりかねない悪質で危険な行為であり、悲惨な事故も起きてしまっています。この道交法改正以降、悪質なあおり運転に関するニュースが若干減っているような気もしますが(コロナ禍であったことも関係しているかもしれないですが)、それでも危険な運転をするドライバーはいます。もし、被害を受けたときには、パーキングエリアなどの安全な場所に避難し、すぐに警察に通報、車外へは絶対に出ないで警察の到着を待つようにしてください。

「あおり運転」は自分がしないのはもちろんのこと、それを誘発するような運転をしないのも重要。ゆとりのある心とゆずる気持ちが大切(PHOTO:Adobe Stock_ yamasan)
「あおり運転」は自分がしないのはもちろんのこと、それを誘発するような運転をしないのも重要。ゆとりのある心とゆずる気持ちが大切(PHOTO:Adobe Stock_ yamasan)

「自動運転レベル4」の解禁も

 ほかにも、2022年4月には、レベル4の自動運転を念頭に置いた道交法改正案が成立。これまで、公道における無人での自動運転は実施できない法律となっていましたが、これによって、ドライバーがいなくても、システムだけで道路を運行することが可能となりました。

 無人の自動運転移動サービスなどを想定しているもので、安全を確保するため、公安委員会の許可を得た事業者のみがこのサービスを実施することができ、許可条件には、事業者が責任をもってオペレーターを設置して、システム全体を監視することが義務付けられます。いよいよ自動運転社会が始まるようです。

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 自分には直接関係がないように思える法律であったとしても、新しい情報を常にチェックすることで、安全運転に対する意識を高めることができます。ドライバーである以上、クルマに関するニュースには関心を持って触れるようにしていきたいものです。

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