■市街地を走るならEVモードでも充分
試乗では「エレクトリック(EVモード)」を選択、高級調度品のようなダイヤル・ギア・セレクターをDに回してスタートした。
チェロキーのPHEVシステムは最高出力270psと400Nmを発生する4気筒エンジンに直接組み合わされるRSG(スターター・ジェネレーター44ps+53Nm)そして、8速ATに挟み込まれた134psと245Nmを発生する電気モーターによってシステム出力375ps、最大トルク637Nmを発生する。
まず、EV走行を試みたが、グロス17.3kWh(ネット14.0kWh)のリチウムイオン電池はメーカー公表値では電気モーターを介しておよそ25マイル(約40km)のEV走行を可能にし、その時の最高速度は130km/hに達する。
法定速度35マイル/時(約56km/h)が続く市街地や45マイル/時(約72km/h)の一般道路を抜け、最後に70マイル/時(約112km/h)のハイウェイにあるガソリンスタンドまでおよそ25マイルの行程だったがまだ2マイル(約3.2km)を残してでゴールした。
特別にスロットルを緩めて注意深く走ったわけではないので、日本のストップ&ゴー通勤であれば充分にEVで走り切れそうだ。チェロキー4Xeは8速ATを介しているので、走行感覚はガソリン搭載車のようで好ましい。
一方、エアサスは快適で凸凹の多い荒れた路面の多いアメリカの一般道路でもショックを吸収して快適な乗り心地を提供してくれた。つまり、日本における通常のドライブ(およそ30km以下、国土交通省)であれば夜間に充電(要12時間)しておけばゼロエミッションで用が足りるわけだ。
■変わらないジープの重厚感
続いてハイブリッド、さらにeセーブのモードを選びながら試乗ルートを辿った。充電重視の後者では回生力が増し、最大で0.25Gを発生、ワンペダルドライブも可能だ。
また、オフロードでの走破性をチェックすべくラフロードに入ったが、自重およそ2.5トンの全長およそ5mの7シーターは確かなロードホールディングとスポーティなハンドリングでダート走行を楽しませてくれた。さらに、用意された本格的なオフロードコースではSelec-Terrain(4WDシステム)をセットして急斜面や水深61cmまで渡河走行まで体験することができた。
グランドチェロキー4eXはV8エンジンの終焉を予感させるスマート新時代のアメリカンクルーザーで、これならば臆することなくアメリカン・ライフスタイル・ドライブを楽しむことができる。日本での発売は今年の後半になると予想されているが、正確な時期や価格はまだ発表されていない。
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