日本ではある用途のための装置などを備えた自動車を「特装車」と呼んでいます。トラックはたいがい特装車というわけです。しかも世界には、日本と同じだったり違ったりユニークだったりスゴかったり、いろんな特装車が存在します。
トラックマガジン「フルロード」では、そんな特装車を紹介する「世界の特装車」を絶賛連載中ですが、ベストカー読者の皆さまにもこの底なし沼の一端を味わっていただこうではありませんか! 今回は最も身近な特装車、塵芥車(じんかいしゃ・ごみ収集車)の世界をご紹介…!!!
※本稿は2022年5月のものです。本文中、「GVW」は「車両総重量」の略語となります
文/緒方五郎(トラックに詳しいフリーライター)、写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
初出:『ベストカー』2022年6月10日号
■ところ変われば塵芥車も変わる!?
最も身近な特装車といえば、塵芥車(じんかいしゃ・ごみ収集車)だろう。
日本では、2t積車や4t積車がベースだが、海外には軽クラスや大型トラックが一般化している国がある。
またごみ収集を行うクルマも、日本のように機械式塵芥車が普及している国だけではなく、ダンプのような簡素なクルマが使われるケースも珍しくない。これには国の発展や政策、衛生観念の違いが関係している。
塵芥車の収集装置は、圧縮板式・回転板式・ドラム式があるが、欧米は日本のような手積みではなく、ごみ箱反転装置やアーム式投入装置も普及しており、前者はリアローダー、後者はフロントローダーおよびサイドローダーと呼ばれている。
これらの装置が使用される背景には規格化したごみ箱の普及があり、半透明袋でのごみ出しが定着した日本とは少々事情が異なるようだ。
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【アメリカ】マクネイラス・メリディアン フロントローダー
米国の特装車メーカー・マクネイラスの最新フロントローダーで、最大14tのリフト能力を持つ。アーム操作は運転席のジョイスティックで行う。
【アメリカ】ヘイル・コマンドSST サイドローダー
米国の塵芥車メーカー・ヘイルのサイドローダーで、主に住宅地で使われる。マジックハンドのようなごみ箱キャッチャーを備え、クルマから降りずに収集できる。
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