えっ、まだやってるの!? 昔の常識今の非常識 古いクルマ好きの無意味な慣習


■エンジンをかける前にアクセルを踏む!?

  クルマ関連に限らず、よく意味はわからないんだけれど、先祖代々伝承されている文化みたいなものがある。

 たとえば、正月になると門松を立てておせち料理を食べるなんていう習慣も、それが始まった頃には意味がある習慣だったのだろうが(門松は神様が家にやってくるときの目印、おせち料理は作り置きに向いたレシピといわれている)、今それを意識する人はあんまりいない。

 エンジンをかける前にアクセルを3回踏むとか、エンジンを切る前にブオンと吹かすとかいう習慣(?)などまさにそれだ。

キャブ車時代の慣習をいまだにする人もいるがインジェクション時代には不要だ。ジェットの交換なんてのももう知らない人が多いだろうな……

 まだ燃料噴射が普及する前のキャブレター時代には、始動時にアクセルを2〜3度あおってやることで加速ポンプ(死語)を作動させ、空燃比を濃くすることが可能。

 チョーク(死語)を使わずにエンジンをかけるという、ちょっと小洒落たテクニックだった。

 逆に、エンジンを切る時には軽くブォンと空ぶかししてからスイッチオフ。たぶんレーシングマシンを真似たのだと思うが、それが通っぽいとされていた。

 キャブ車が絶滅して久しいのに、こういう昔風の儀式が残っているのは、むしろ人間の習慣の方が意外に変わらないということかもしれないですね。

■水抜き剤が効果的なクルマなんてもう少ない!?

 昔のクルマはメンテナンスを必要とする部分がたくさんあったが、現代のクルマは基本メンテナンスフリー。

 ディーラーで真面目に定期点検を受けておけば、燃料を入れるだけで快調に走り続けてくれる。

 ところが、そうなると逆に「いじりたいユーザー」にとっては物足りなくなる。

 昔はプラグコード(死語)を変えたり、バッテリーのアース線を交換したり、お手軽なDIYチューンが楽しめたが、今のクルマは素人には手も足も出ない。

 ガソリンスタンドで「ガソリンタンクの水抜きはどうですか?」なんて言われると、ちょっとやってみたくなったりするわけだ。

 率直に言って、こういう水抜き剤などはあんまりお勧めできない。そもそも現代のクルマの燃料タンクはほとんど樹脂製だし、燃料系はHC(炭化水素)の蒸発を防止するため完全密閉で蒸発HCを吸着するキャニスターまで装備している。

 内部の結露がゼロとはいわないが、それが悪影響を及ぼすような設計にはなっていない。

圧倒的に密閉式のバッテリーが多い現代で、バッテリー液の補充はもはや風前の灯火。メンテナンスフリーのバッテリーが圧倒的勢力だ

 これは12Vバッテリーも同じ。昔は電解液が大気開放だったから、液が減って電極が露出しないように蒸留水の補給したりという作業があったが、いまのバッテリーは完全密閉型。蒸留水を補給しようにも補給口がない。

 そんな閉塞状況ゆえ、最近のDIYチューンはSEVやアルミテープのような心理効果(?)を狙ったネタにシフトしているような気もしますねぇ。

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