狭い日本を飛び出し広大なアメリカでトラックドライバーになりたい! 日本にいながらそんなアメリカンドリームを抱くヒトも一定数いるでしょう。
でも現実問題、日本とアメリカでは給料はどのくらい違うのでしょうか? 単身アメリカに渡りトラックドライバーになった、なでしこトラッカーのPUNKさんにその給料事情をお聞きしました。
文・写真/なでしこトラッカーPUNKさん
*2017年春発売「フルロード」第24号より
アメリカントラッカーの給料事情
アメリカのトラックドライバーは給料いくらもらっているの? という質問は昔からよく聞かれます(笑)。その答えは、本当に一言では言えません。
アメリカといっても、各州ごとの最低賃金やTAX(税金)、物価など色々な面で違いますし、日本でもそうだと思いますが、運ぶものや運送会社またはドライバーの経験によっても、それぞれ払われる賃金は全く変わってきます。
それと、O/O(オーナー・オペレーター)はカンパニードライバー(被用者)に比べたら収入は多いだろうし、O/Oの中でも、運送会社と契約して荷物をもらうドライバー、ブローカーを通して荷物を探すドライバー、シッパー(荷主)に直接荷物をもらうドライバー等、さまざまなのです。
なので、ここでは今まで私が貰ってきた給料を基準にして話していきたいと思います!
渡米からトラックドライバーへ転身! その初めての給料は!?
アメリカで初めてトラックドライバーとして給料を頂いたのは1998年だったかな? もう随分前の事なので曖昧なんですけど、「セントラル・トーイング・サービス」という会社で、名前の通り「トーイング(レッカー車)」の会社でした。
今にも潰れそうな貧乏会社でしたが、アメリカで免許取りたての、しかも日本から来た外国人で、まだ英語もろくに話せず、力もなさそうな小柄のウーマンドライバー、こんな人を雇ってくれただけでも、今思えば本当に有難かったですね~(笑)。
キャリアカーの運転経験が日本であったので、会社に一台だけあったトレーラに乗って、レッカーで運ばれてきたクルマやオークション会場等に行ってクルマを積載していました。この時の給料は一番仕事量が多い月で1200ドル(当時のレートで、およそ12万~15万円)。
トラックもオンボロ、月に何回故障のため路上で待機したか数えきれないくらい。そして耐え切れず他の会社を探し始めたわけです(笑)。
そんなことが何件か続いて、ようやく納得いく会社に巡り合えたのは数年後。やっぱり車載車でしたがトラックも調子よく、少しずつですが貯金も増え始めたような気がします。運んだクルマの売り上げの25%をもらっていました。