復活を熱烈希望! リトラクタブルライトがキマっていたあの頃のクルマたち

日産ではシルビア/180SXのほかZにも!

復活を熱烈希望! リトラクタブルライトがキマっていたあの頃のクルマたち
日産シルビア(S12型)

 続いて日産。日産のリトラ車というと、180SX、パルサーEXAあたりが思い浮かぶかもしれないが、ここではあえて歴代フェアレディZで唯一のリトラ、しかも半目のZ31とS12シルビアで!

 この二台はいずれも昭和末期のモデル。Z31は1983年の登場。デザインは日産社内チームが担当し、点灯時は垂直に上昇する独特のリトラ、パラレルライジングヘッドランプを採用していた。

 S12シルビアは、大ヒットするS13の先代モデル。正直、シルビア=S13以降というイメージの人も多いかもしれないが、Z31と同じ1983年にデビューしたS12がじつは4代目シルビアで、リトラクタブルライトも歴代唯一。

 当時大人気だったシルエットフォーミュラシリーズにも、S12の外観(中身はS110からキャリーオーバー)をした「ニチラインパルシルビア」が出場していたが、このマシンのライトは固定式に改造……。それでも黄色い稲妻のS12シルビアは、日産ワークスの復活を象徴する特別な一台だった。

セダンにもリトラを採用したホンダ

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ホンダ・アコード(3代目)

 ホンダのリトラには、NSXもCR-Xもあるが、ここでは3代目アコードとプレリュードを推させていただく。

 3代目アコードは1985~1990年に作られたモデルで、昭和と平成を跨いだモデル。けっこう真面目なセダンで、FF量産車では初めての四輪ダブルウィッシュボーンを採用。アルミのシリンダーブロックをいち早く取り入れたり、1985年日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞しているが、「フラッシュサーフェス」をウリにしたボディには、セダンなのにリトラクタブルライトを投入。

 そしてプレリュード。1982年に登場した2代目プレリュードは元祖「デートカー」。ロー&ワイドなノッチバッククーペは、斬新なスタイルで、その低さを演出するのにリトラクタブルライトが一役買っていた。

 国産車初のABS(当時ホンダはALB)が設定されたのもこの2代目プレリュード。ワイパーがワンアームだったのも目新しかった。1987年に3代目プレリュードにバトンタッチするが、リトラクタブルライトを含めスタイリングは2代目のテイストをそのまま継承。

 メカニズム面では、ホンダの第一期F1挑戦時にシャシー設計を担当した佐野彰一たちが開発した、量産乗用車世界初の機械式4WSを搭載。

 どちらもリトラクタブルライトにしてまでノーズを尖らせる必然性はなかったかもしれないが、当時の時代が尖っていたから、クルマのノーズも尖っていたのかも!?

リトラの名車「RX-7」を生んだマツダ

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マツダRX-7(初代)

 マツダはリトラクタブルライト好きのメーカーとして知られている、歴代RX-7をはじめ、ユーノスロードスターやファミリア アスティナ(兄弟車のユーノス100も)、12Aロータリーを積んだ3代目コスモもリトラクタブルライトだったが、どれか一台選ぶなら初代RX-7のSA22C。SA22Cがデビューした1978年はスーパーカーブームのちょうど末期。

 ガルウィングドア、ミッドシップと並ぶ、スーパーカーの特徴だったリトラクタブルライトを、国産車ではトヨタ2000GTに次いで採用した本格的スポーツカーのインパクトは大きかった(SA22Cもフロントミッドシップ)。

スバル唯一のリトラ車はアルシオーネ

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スバル・アルシオーネ(初代)

 2ドアクーペのアルシオーネ(初代)は、スバル車で唯一のリトラクタブルライトのクルマ。スバルの社内デザイナー、碇 穹一(いかり きゅういち)のデザインといわれている。

「ザ・楔形」ともいえるアルシオーネのデザインには、リトラクタブルライトは欠かせないツールだったはず。しかし後継モデルのSVXには継承されず、1代限りの採用に終わってしまった。

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