現金一括よりローン購入のほうが有利
ディーラーにとって現金一括購入の客よりもローンを組んでくれる客のほうがありがたい。ローンを組んだ時に発生する手数料が利益になるからだ。
「現金一括で購入するから値引き額を大きくできないかと交渉してくる方がけっこういるのですが、これは逆効果です。ローンを組むからもう少し勉強できないかと交渉されたほうが値引きはしやすいですね」
ディーラーオプションで補填してもらう
これは値引き交渉のド定番。営業マンの裁量で無理ができるのはディーラーオプションの値引きだからだ。しかし、値引きという言葉につられてなんでもかんでも購入してしまうというのは逆に損することになりかねないという。
「市販品でも十分で、さらに安価なものの場合は値引きされたからといって購入すると損することもありますね。例えば、2万円のものを1万円の半額に値引きすると言われて購入したものの、市販品でも同じくらいのクオリティのものが定価でも5000円くらいで購入できたなんてこともありますから」
大幅値引きが期待できるのは、カーナビ、ドライブレコーダー、ETC車載器など高額なオプションだという。カーナビ、ドライブレコーダー、ETC車載器はほぼ必須の装備なので、満足のいく値引き額であれば取り付けても損はないはずだ。
「特に、カーナビは比較的値引きしやすいオプションなので、積極的に交渉してみてください。とにかく、車両本体価格の値引きをしつこく迫るよりは、早めにディーラーオプションの値引き交渉にシフトしたほうが得な場合が多いですね」
ちなみに、納車前にメーカーの工場で取り付けされる後付け不可のメーカーオプションの場合は値引きはほぼ期待できないのであきらめよう。
知り合いに付き合いのあるディーラーを紹介してもらう
知り合いが長く付き合っている担当の営業マンを紹介してもらうのはかなり値引き交渉には有利に働く。
「長年、車検や整備に出してくださっているお客様からの紹介である方を無下にはできないですからね……。クルマを買ってくれるだけではなく、その後に定期的に整備や車検などに出してくださる方の存在は大きいんですよね。ディーラーにとってそこから得られる収益もけっこう大きいんで。ですから、かなり頑張って値引きやサービス品を付けたりしますね」
ただし、紹介されたからといって遠方のディーラーに出向くというのはお薦めできない。故障した時のアフターサービスなども考えると、後々、何かと面倒が発生する可能性もある。
下取り額アップの交渉を粘るのは得策ではない!?
では、下取り額をアップしてもらう交渉は可能なのだろうか?
「高く下取りをしてほしいと交渉してくる方は多いのですが、本音を言うなら、下取り額を重視するなら、買取専門店で現金化したほうが得なことが多いです。というのも、ディーラーでは下取り車を転売して儲けようということではないので、無理して査定額を引き上げるようなことをしたくないんです」
しかし、買取店では二束三文のような額、または買取り自体を拒否されたような場合はどうだろうか?
「そんな時はディーラーで下取りでいいと思います。次のクルマを買ってもらう方のクルマなので、極力、ご満足いただけるような額を提示する努力はしてくれると思います」
ただし、修理不能な故障がありまったく動かすことができないようなクルマの場合は買い替え前提であっても下取りを拒否される場合があるという。
「廃車にしなくてはならないようなクルマは処理費用がかかってしまうので、さすがに下取りはできないですね……」
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