あ…圧倒的だった…スイフトスポーツより安くて楽しいクルマを世界で探したら、なかった話

あ…圧倒的だった…スイフトスポーツより安くて楽しいクルマを世界で探したら、なかった話

 安くて楽しいクルマとして、クルマ好きから絶大な支持を集める、スズキ「スイフトスポーツ(以下スイスポ)」。スイスポのような安くて楽しい「ホットハッチ」は、最盛期には多くの自動車メーカーから魅力的なモデルがリリースされていたが、現在はそのほとんどが姿を消してしまっている。

 しかし、世界中には、1台くらい、スイスポを超えるモデルはあるのではないか!?? ということで今回、スイスポのライバルを世界中のモデルからピックアップし、実力を検証してみた。

文:立花義人、エムスリープロダクション
写真:SUZUKI、RENAULT、TOYOTA、VW、MAZDA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】安くて楽しいクルマ、スズキ「スイフトスポーツ」の現行型と、そのライバルになりそうなモデルたち(16枚)画像ギャラリー

初代はなんと119万円~だった

 スイフトスポーツは、スズキ初の本格的な5ドアモデル「スイフト」のスポーツバージョンとして、2003年に登場した。85kW(115PS)を発生する1.5L 直4DOHCガソリンエンジンを搭載し、3ドア、5速MTのみ、レカロシートや本革巻きステアリング、専用チューニングサスペンション、四輪ディスクブレーキ、クロスレシオトランスミッションと、かなり本格的なスポーツカーともいえる仕様でありながら、価格はなんと119万円(当時、税抜)から。このバーゲンプライスには、当時かなり驚かされた。

 2代目は欧州で人気のコンパクトカーのような洗練されたスタイリングに生まれ変わったことで、実用的で使いやすいモデルとしても人気に。続く3代目では、出力の向上と新開発の6速MTの搭載によって、さらに魅力的なモデルへと成長し、2017年9月、現行型となる4代目が登場した。4代目では、新開発のプラットフォーム「ハーテクト」の採用で走りの質感と乗り心地を向上させるとともに、トレッドを拡大して直進安定性と旋回性能を向上させたことで、国内版のスイスポとしては初めて3ナンバーボディに。

 エンジンは1.4L 直4直噴ターボで、最高出力は103kW(140PS)、最大トルクは230Nm(23.4kgm)。車両重量は先代から70kg減量となる970kgを実現し、走りの質感と性能、高い環境性能を両立させている。

脅威の価格は、技術者の努力の賜物

 「速い・軽い・安い」に徹底的にこだわってつくられている、現行スイスポ。先代モデルからの70kgもの軽量化は、エンジンやサスペンション、内装部品やシートなどの細部に至るまで、徹底的に軽量化を実施することで達成できた数字だ。もちろん、超高張力鋼板や高張力鋼板を広範囲に使用し、強固なボディも同時に追求。最新の環境性能に準拠した直噴ターボエンジンも、低回転から太いトルクを発生させるようチューニングされている。クロスレシオトランスミッションの効果と相まって、瞬時に湧き上がるパワーを実感できる仕上がりだ。

 トレッドを拡大したことで旋回時に大きな力が加わるようになった足回りも専用チューニングが施され、ロールを抑えた俊敏なコーナリング性能を実現している。ブレーキシステムは高速度域からの制動性能を高めた16インチのブレーキシステムを搭載し、新開発の専用17インチアルミホイールによる軽量化が、俊敏な走りとブレーキ性能の向上にも貢献している。

 走りの楽しさに徹底的にこだわりながら、年々厳しくなる環境基準や安全基準にも対応させ、188万5,400円(スズキ セーフティサポート非装着車)からという価格を実現する。これはスイスポ開発エンジニアたちの努力の賜物であり、この価格を実現してくれていることは、クルマ好きとして非常にありがたいことだ。

次ページは : 「走りが楽しいコンパクトモデル」はほかにもあるが…

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

トヨタの韋駄天が覚醒する! 6代目NEWスターレットのSCOOP情報をはじめ、BC的らしく高級車を大解剖。さらに日産・ホンダの協業分析、そして日向坂46の富田鈴花さんがベストカーに登場! 新社会人もベテランビジネスマンまで、誰もが楽しめるベストカー5月10日号、好評発売中!