「国民車カローラ」よ、どこへゆく!! 次期型はさらに大きく高くなる!?!?

■根強いユーザーの声を今後にどう生かすのか?

 現行アクシオとフィールダーのモデルライフの途中で、もともと予定のなかったハイブリッド車が追加されたのは、ユーザーからの要望を受けてのことだ。

 当時、ハイブリッド車が欲しいならプリウスやアクアがあるではないかと感じたものだが、そうではなかった。

 ことの発端はユーザーの声であり、トヨタ側がカローラの販売台数を増やすための策として講じたわけではなかったのだ。

トヨタはかつてのオーリスだったモデルを「カローラスポーツ」として国内市場に投入。がっしりとしたボディとシャシーはカローラのイメージを一新できるか!?

 ニューモデルのカロースポーツも、そこそこ順調な滑り出しを見せていることには違いなく、すでにTNGAをベースとした新世代のワゴンやセダンも海外ショーで発表されている。

 これらが日本市場に導入される際に今後どうなるのかが興味深いところだが、トヨタはカローラのブランド再構築を図るべく、すでに具体的なアクションをはじめている。

 オーリスではなくカローラスポーツとして販売されたのも、その一環だ。件の海外ショーで披露された新型カローラは、なかなかスタイリッシュで若々しい。

 実はCセグメントの中でも少し上を目指していて、たとえばゴルフの上級グレードに相当するモデルと対峙するようなイメージのクルマになるようだ。

新型カローラハイブリッド。アグレッシブな顔つきは若返りを狙った印象もある。中国仕様は車幅が1780mmに達しており国内需要に応えられるかは見どころだ

 それはまさしく、初代が掲げた「プラス100ccの余裕」を再現ともいえる。ただし、上級移行すれば価格の上昇は必至。するとフリートユーザーの反発を招くことは想像に難くない。

 あるいはボディサイズの問題もある。カローラスポーツでは全幅が1790mmに達しており、次期モデルのワゴンはまだしも、セダンをそのサイズのまま日本で売ると、これまた既存ユーザーの反発を招くことが予想される。

 何らかの形で1750mm程度に抑えることは考えられるが、どうしても全幅1700mm未満がよいというユーザーもいるはずだ。

 これらの事情を鑑みると、当面は新旧併売という形をとるのではないかと予想できる。

 そして数年後には、とりわけカローラとほぼ同世代である筆者らの世代にとって、カローラのイメージはこれまでと大幅に違ったものになっているのかもしれない。

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