■もしEVが電欠したら?
もしEVが電欠したら、サポートセンターまたはJAFに電話だ。
JAFが対応する場合、最寄りの充電設備までレッカーし、そこで充電することになる。JAFには給電車もあるのだが、課題があり運用は困難とJAFは考えている。
電欠してしまう前にこまめに充電をしてほしい。
充電器の空き状況はナビやスマホから確かめられるが、週末などのSA/PAでは空き待ちをするケースが出てくる可能性がある。充電時間も考慮した、余裕のあるプランを組みたい。
EV購入前に、レンタカーでEVを借りて遠出をしてみるのもいいだろう。自分のスタイルにEVがあっているか確かめて、後悔のない買い物をしてほしい。
■50kW以上の急速充電スポットも増加中
CHAdeMO規格の急速充電器は最大でも50kWだったが、すこしずつ50kW以上の設備も増えてきている。
日産本社、大黒パーキング、海老名SA下り、遠州森町PA上りなどに90kW急速充電器が設置されたほか、佐賀県の日産サティオ佐賀にはなんと150kWの急速充電器が設置された。
国は2030年までにEV用の急速充電器を3万基に増やす計画を持つ。数だけじゃなく、速度にも期待したい。
■日産ディーラーに突撃取材決行! EV購入前の不安や疑問を一挙解決!!
ここでは、取材をもとにEV導入に関する不安や疑問に答えていく。協力してくれたのは、日産東京「新車のひろば目黒店」のカーライフアドバイザー大橋さんと、日産東京販売ホールディングスの広報を務める吉田さんだ。
●EVに向いている人、向いていない人とは?
大橋さんは、EV所有が向いていない人について「月の走行距離が多く、なおかつ自宅に充電設備がない人」「30分の急速充電が待てない人」を挙げた。
例えば、月の走行距離が300km程度ならば、家に充電設備がなくとも、EVによるが月1~2回の急速充電の利用で賄える。自分が月に何キロ走るのか、まずは把握してほしい。
●航続可能距離が不安な場合の考え方について
充電時間は0%→100%で語られがちだが、『50%充電』を基本に考えるといいとのこと。リーフの場合、50%だと約160km走れる。200V充電だと約8時間。一晩あれば50%充電できる。
毎日乗る人の場合、例えばリーフなら1日のバッテリー使用量が50%以内なら、帰宅して充電すれば翌朝満タンなのでまた同じ距離を走れる。遠出の際も、片道50%以内であれば充電なしで往復可能だ。
●急速充電器の混む時間は?空き状況はどう把握する?
EV購入前に急速充電器の場所を把握したい。大橋さんは「自宅周辺のほか、実家などよく行くところの周辺などは事前に把握しておきましょう」と教えてくれた。コレ、意外と盲点らしい。
急速充電器が混む日は、金曜日の夜と週末とのこと。金曜夜は、土日に遠出をする人が事前に充電をするためだ。急速充電器の場所や空き状況はアプリ(Nissan ConnectやEVsmartなど)や車載のナビで確認ができるので、うまく活用すればストレスを減らせるぞ!
●普通充電の設備の導入にはいくらかかる?
6kW普通充電の設置はいくらかかるのだろうか。東京日産系列だと業者によるが8万~10万円ほどかかるとのこと。家が木造か鉄筋か、どの位置に設置するのかによって費用が変わる。ディーラーで手配が可能だ。
●EVの下取り額は低いままなの?
EVは売却時に価格が低くなるイメージがあるが、2021年中旬あたりから改善してきていると大橋さんは話してくれた。
要因としては、新車不足、中古車の数が少ない(補助金の関係で4年落ち以降のものが出回るため)、蓄電池目的での利用増加、EVの注目度の向上が挙げられる。確かに中古車サイトを見てみると、現行型リーフは数も少ないし価格も低くない。
●EVに変えるとどのくらいお得?
EVは価格が高いので、燃料代がどのくらい浮くのかは気になるところだ。
日産が充電費用シミュレーターというのを公開しているので、そこで試しに月の走行距離600km(遠出1回)と1000km(遠出2回)の2パターンで計算し、いくらお得になるのかを下記の表にまとめた。現在の愛車の燃費が悪いほどお得になるぞ!!
●V2Hやソーラーパネルはディーラーで購入できる?
V2H(Vehicle To Home)やソーラーパネルにも補助金があるため、導入を検討している人もいるだろう。V2Hはディーラーでは購入できない。ディーラーは業者を紹介してくれるところまでだ。V2H専門店も存在するので、活用したい。
EVを愛車とする片岡英明氏によると、V2Hやソーラーパネルは工事費が高く、ピンキリだが機器購入費と工事費あわせると300万円くらいはかかってしまうとのこと。なお、機器購入費の2分の1(上限75万円)、工事費は上限40万円が国から補助金として出る。
●補助金申請はディーラーがやってくれるの?
これはディーラー次第らしい。EVの補助金はクルマの新規登録・届け出日から1カ月以内に申請する必要がある。
補助金申請をディーラーがしてくれるかどうかよりも、補助金の申請期限のほうが圧倒的に重要。7月25日時点で、終了見込み時期は10月末と発表されている。終了すると補助金はもらえないのだ。最近は納期が長いので、補助金が間に合うか注意したい。
●結論
自分が普段どのようにクルマを使っているのかをもう一度見直してみよう。
遠出する距離がEVの航続可能距離の50%以内であれば充電について心配する必要なし。
それ以上の遠出でも、ナビが充電計画を含んだ行程を提案してくれるぞ。充電を過度に心配する必要はなし。自分のカーライフにあったEVを選ぼう!!
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