■日産とホンダの協業は?
今回のアライアンス構造の変化は、2つの大きな変化を日産にもたらします。
第一に、23年ぶりにルノーの支配から脱するということです。日産は再び自由に自らの未来を描くことが可能となります。
第二に、新たなパートナーとの出会いの可能性です。特に、ルノーがほとんど存在しない中国、日本、北米において、日産は新パートナーとの協業を構築できます。
筆者は、常日頃から日産とホンダの関係強化に関心を持ってきました。両社は、日本の自動車会社としてともに世界で戦い、2番手グループとしては宿命のライバルであり、企業文化は180度違います。
しかし、現在の自動車産業のなかで、競争力が最も不十分で存続が困難と考えられるのはこの2番手グループです。
プジョーやフィアット、フォード、日産、ホンダが含まれ、フォードはVWとの提携に活路を見出そうとしていますし、プジョーとフィアットは経営統合しステランティスとなったわけです。
日産とホンダの協業は両社の競争力を引き上げるだけでなく、日本の産業競争力にも新たな可能性を生み出せるものとなるでしょう。
●中西孝樹(なかにしたかき):オレゴン大学卒。1994年より自動車産業調査に従事し、国内外多数の経済誌で人気アナリスト1位を獲得。著書多数
【画像ギャラリー】新車スケジュール・戦略にも影響?? これから登場が目される日産車たちをギャラリーでチェック!(15枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方