考えてみればポルシェ911は1960年代からこんにちまでつづくロングセラー、というものだ。もっとも、中身はほとんどすべてが大きく変化しているけれど、「911」という名前と、時代の先端を走る高性能モデルである、というコンセプトは不変といっていい。
具体的メカニズムをみると、ポルシェの代名詞のようにいわれていた空冷フラット6エンジンをリアに搭載していたものが、半分は頑に守りつつも、半分は大きく姿を変えている。つまりはその時代における最良の答を選んでいるといった風だ。
今回はデビュウ間なしの頃の、1970年代前半、「ナロウ・ポルシェ」と呼ばれる時代までを辿ってみよう。
文、写真/いのうえ・こーいち
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