かつて発売されたクルマのなかには、車格を考えたら度肝を抜かれるくらいに安かったモデルが存在した。ここでは衝撃だった「特に記憶に残るモデルたち」をご紹介したい。
※本稿は2022年9月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年10月26日号
※写真は当該グレードと異なる場合があります。
■高性能なのに激安だった初代GT-R
高性能なのに激安だったのが、2007年に登場した現行GT-R(日産)だ。最初の価格は777万円であった。この後にGT-Rは、改良を繰り返し価格も急激に高めていく。
今は最も安価なピュアエディションでも1082万8400円だ。2007年に登場した時は今よりも300万円以上安く、比率に換算すると現行型の72%に収まった。
1992年に発売された最初のランサーエボリューションGSR(三菱)も格安だ。直列4気筒2Lターボは、最高出力が250psに達する。4WDシステムも搭載して、当時の価格は273万8000円だ。
一方、最終型になる4代目ランサーエボリューションXのファイナルエディションは2Lターボの最高出力を313psまで高め、価格は429万8400円。初代に比べて156万円値上げされた。
初代の価格は最終型の64%に収まっている。
1997年に6代目シビック(ホンダ)に追加された最初のタイプRも激安だ。
直列4気筒1・6LのVTECエンジンは、ターボなどの過給器を装着せずに、最高出力の185psを8200回転で発生させた。
注目の価格は199万8000円。マニュアルエアコンはオプションだったが、レカロ製のシートや4輪ABSなどは標準装着していた。
2022年9月に新型になったシビックタイプRは、直列4気筒2Lターボを搭載して最高出力は330psだ。その代わり価格も499万7300円に達する。
1997年に発売された初代シビックタイプRは約300万円安く、比率に換算すると現行型の約40%であった。
■エスティマの5ナンバーサイズ&廉価版「ルシーダ&エミーナ」は人気車に
ミニバンではエスティマルシーダ&エミーナ(トヨタ)に驚いた。
初代エスティマは1990年に3ナンバー専用車として発売され、エンジンは直列4気筒2.4Lで価格は296万5000円に達した。当時のクラウン並みで、新しい高級車と認知された。
この初代エスティマが定着した1992年に登場したのが、全幅を5ナンバーサイズに抑えたエスティマルシーダ&エミーナだ。
ガソリンエンジンはエスティマと同じ2.4Lだが、リアサスペンションを車軸式にしたFの価格は191万5000円だ。3ナンバーのエスティマよりも100万円以上安く、一躍人気車になった。
SUVでは3代目エスクード(スズキ)が格安だった。
当時は後輪駆動をベースにした4WDを搭載する悪路向けの設計で、ランドクルーザーなどと同様、駆動力を増強させる副変速機も備えた。
2012年に改良された仕様は、直列4気筒2.4Lエンジンを搭載して内外装の質も高め、装備を充実させたXGの価格が219万4500円だ。
1.5Lエンジンを搭載する先代ヴェゼルS・2WDの212万円に近い価格だった。
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