年末年始で帰省中や旅行中なんて人も多いはず。高速道路や初詣までの道のりは日常の仕事も忘れ、家族や友人と楽しく過ごす至福の時間だったりする。
しかし突如としてあなたを襲うバッテリートラブル。出発しようとしたらエンジンがかからない、そんな経験はお正月早々やってくるかもしれない。
頼みのディーラーは休業だし、JAFを呼ぶのも時間がかかる。とりあえずそんな状況の方はこの記事を読んで対処してみてください。
文:ベストカーWeb編集部/写真:AdobeStock
■「エンジンがかからない!!」が冬場に増加する理由
バッテリーが「あがる」状態というのは過放電のことを指す。つまりバッテリーが蓄えていた電力が放電されてしまい、エンジンをかけるのに必要な電力がなくなってしまった状態になる。
JAFによれば2018年1月の救援件数は22万2483件。そのうち7万5121件がバッテリー上がりに関連する救援だったという。実にその割合は約34%にも上る。以下が同月の救援依頼のトップ5。
1位 バッテリー上がり 7万5121件(33.76%)
2位 タイヤのパンク、バーストなど 2万8132件(12.64%)
3位 落輪/落込 2万5495件(11.46%)
4位 キーとじ込み 1万4988件(6.74%)
5位 破損/劣化バッテリー 1万3676件(6.15%)
バッテリー上がりがブッチギリである。年間を通じても2017年度はバッテリー上がりが73万8546件の依頼があり、全体の31.97%を占める。
冬にバッテリー上がりが多い理由はバッテリー液の温度が下がり充電効率が下がること、冬場の電力使用量が多いことなどが挙げられる。
特に冷え込みの激しい深夜や早朝に出発する場合には、前もってバッテリーの確認をしたいところ。エンジンがかからなければJAFを呼ぶ前に対処できるか検討してみよう。
■自分でできる対処はひとつ!! あとはプロに任せよう
まずバッテリー上がりの際にはエンジンがかかるかどうかの前に、キーレスでドアが開くかどうかが結構大事だったりする。
キーレスが反応しない、もしくはドアを開けてもメーター類などが真っ暗という場合は放電が進んでしまっている状態だ。そこそこ重症の症状と理解したい。
以下に対処法を紹介するが、作業は感電やショートなどの可能性もあるのでくれぐれも慎重に。無理そうだな、というときは次のステップのJAFの救援にスキップしてほしい。
【ブースターケーブルで他車から電力供給】
ブースターケーブルを使った復旧がもっともオーソドックスな救援だろう。バッテリーが元気なクルマが近くにいる場合は頼るべし。
最近はブースターケーブルを搭載しているクルマも減ってきたが、観光地などには意外にいたりする。オフロード系のクルマやスポーツカーへの装備率は高い(担当の経験則)。根気よく探したい。
まず自車と助けてくれるクルマ(救援車)のボンネットを向い合わせて、ブースターケーブルを接続する。必ず以下の手順を踏んでいこう。
1. 車両のエンジンをオフに。キーもオフ位置にする
2. バッテリー上がり車の「プラス」に赤いケーブルを接続
3. 救援車両の「プラス」に赤いケーブルを接続
4. 救援車両の「マイナス」に黒いケーブルを接続
5. バッテリー上がり車の金属部分に黒いケーブルを接続
6. 救援車両のエンジンをスタート(少し回転を上げると安心)
7. バッテリー上がり車のエンジンスタート(エンジンがかからない場合は救援車両のエンジンの回転を少し高くしたまま少し時間を置く)
8. エンジンがかかった後は接続と逆の手順でケーブルを速やかに外し、2時間程度はエンジンを切らずに走行する
軽度の症状ならばこの手順でエンジンはかかる。それでもエンジンがうんともすんともな場合は、強力なバッテリーブースターが必要になる。
Amazonなどで1万円程度で買える製品でも心強い戦力になる。スマートフォンの充電などもできるので買っておくのもアリかもしれない。
とはいえ、困っている時に注文しても到着は数日後。そうなると現実的にはJAFを呼ぶしかない。次のステップはJAFの呼び方と費用について見ていこう。
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