■「乗り心地」のいい5ナンバーサイズ車
5ナンバー車は、経済性に重点を置くことが多い。
そこでタイヤも、燃費の優れた転がり抵抗の小さなタイプを装着する。また価格競争も激しく、サスペンション関係のパーツもコストを抑える。
この2つの要素は、乗り心地を悪化させやすい。そのために5ナンバー車で、路面の荒れた街中を40km/h以下で走ると、細かな振動を伝えやすい。
この状況で、乗り心地が比較的快適な車種はアクア(トヨタ)だ。低速域では硬めだが、路上の段差を乗り越えた時の突き上げ感は抑えた。
アクアと共通のプラットフォームを使うシエンタ(トヨタ)も、長いホイールベースと相まって、5ナンバー車では乗り心地が快適な部類に入る。
低速域を除けば不満はない。特にハイブリッドは、ノーマルエンジンよりも、しなやかな印象に仕上げた。
そして価格の安いコンパクトカーでは、フィット(ホンダ)も満足できる。引き締まり感は乏しいが、乗り心地は柔軟だ。
(TEXT/渡辺陽一郎)
■「4WD性能に優れた」5ナンバーサイズ車
悪路走破性で選ぶならオンデマンド式でトラクション性能に優れ、かつ最低地上高が145mmあるマツダ2(マツダ)がオススメです。当然オンデマンドタイプの一押しもマツダ2!!
トラクション性能に優れた電子制御多板クラッチタイプは、マツダ2のほかヤリス(ガソリン/トヨタ)がありますが、各種センサー(ワイパーのオンオフまで)を駆使して走行状態を認識し4WD制御を行っているマツダ2に制御のち密さで軍配が上がると思います。
ハイブリッド車でリアがモーター駆動の4WDはノート(日産)のe-4WDに軍配。
ヤリスも後輪がモーター駆動ですが、モーターの出力が6ps前後と小さく、70km/hになるとFFになる、低中速域に限定したアシスト4WDです。
実用上は充分ですが、後輪用モーターに68psのモーターを採用するノートの走行性能は別格です。
4WDの制御ロジックも積極的にリア駆動を行って操縦性と操縦安定性を高めています。
(TEXT/斎藤 聡)
■「買い得感の高い」5ナンバーサイズ車
最近は、軽自動車以外の5ナンバー車は選択肢が減ったが、売れゆきは軽自動車の次に多い。ニーズに応じて選べる車種構成は残してある。
そこで買い得車を取り上げると、実用性を重視するファミリーには、ソリオハイブリッドMZ(スズキ)を推奨したい。
全長と全幅は小さいから、買い物などにも使いやすい。その一方で背の高いボディによって後席も広く、スライドドアを装着するから子育て世代も使いやすい。
SUVならライズG(トヨタ)だ。
5ナンバーサイズに収まる貴重なSUVで、フロントマスクなどの外観には存在感が伴う。全長は4m以下でも車内は広く、4名で乗車しても窮屈ではない。価格はノーマルエンジンのG・2WDが180万円台で割安だ。
スポーティ指向ならスイフトRS(スズキ)。1.2Lのノーマルエンジンに欧州仕様と同様の足回りとタイヤを組み合わせて、5速MTの価格は180万円弱に抑えた。
(TEXT/渡辺陽一郎)
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