アルヴェルも標準に!! なんでベンチレーションは高級車だけ!? もしやシートヒーター並に当たり前になる日がくる!?

■今のところ庶民には高嶺の花?

ボルボ V90。シートベンチレーションを備えるのはボルボでも60シリーズ以上のさらに上級グレードのみだ
ボルボ V90。シートベンチレーションを備えるのはボルボでも60シリーズ以上のさらに上級グレードのみだ

 そんな夏の超快適装備のシートベンチレーションだが、かのボルボでさえ、装備されるのは60シリーズ以上のさらに上級グレードだったりする。

 国産車でも、スバル ソルテラを例に挙げると、最上級のET-HSグレードのみの装備となる(bZ4Xはモノグレードで標準装備)。シートヒーターが軽自動車に付く時代に、では、どうしてシートベンチレーションは高級・高額車にしか付いていないのか?

 その答えは単純だ。基本的にシートベンチレーションは夏、本革シートに座った時の蒸れ対策として用意されている。

 本革シートのパンチングの穴からエアコンの冷気を吸い込む構造のため、一般的かつ廉価なクルマのファブリックシートには付けにくいのである。

 もっともトヨタbZ4Xはファブリックシートながら、メッシュっぽい凝ったシート生地を用いることで、ファブリックシート×シートベンチレーションを実現している。よって、一般的なファブリックシートを備えたベーシックカーなどには適合しないというわけだ。

 加えて高級車以外のクルマはコストとの戦いで企画、商品性が決定する。

 仮にシートベンチレーション搭載の意見があっても、コスト的にどこを削るか……という場面で、どうしても必要な装備ではない(涼しい時期、冬季にはまず必要ない)ということから、装備リストから落とされることになる。

 ただし、この先、BEVが続々と登場すれば、電気を食うエアコンの負担軽減という意味で、高級車ではないBEVにもシートベンチレーションが重宝され、当たり前のように装備リストに加わる可能性はありそうだ。

 自動車メーカーによっては、シートベンチレーションの大量装備によってコストダウンが図れ、装着車が拡大していくことも予想できる。それには、ユーザーが「シートベンチレーションが欲しい」と声を大にしないと、自動車メーカーも高級装備のシートベンチレーションに対する重い腰を上げてくれないだろう。

 そのためには、シートベンチレーション未体験者は、販売店の試乗車でいいので、一度、シートベンチレーションの快適感、気持ち良さを体験するといい(もちろん夏に)。その際、エアコンを涼しい温度でONにすることをお忘れなく。あくまでエアコンの冷風とセットで機能するからだ。

【画像ギャラリー】日本を走るクルマに必要なのはヒーターよりコッチ!? 夏場も快適に座れるシートベンチレーション(10枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタ自動車の壮大なるBIGネーム復活計画の第四弾は……なんとトヨタセリカ!? 新型ホンダフリードの注目情報や、レーシングドライバー岩佐歩夢選手の新旧ホンダスポーツカー試乗など、GW明けから全力投球な企画だらけです!