自転車にもあおり運転は適用される!? 自転車に走行車線の真ん中をふさがれたらドライバーはどうすればいい?

■警察の判断ミスは自転車にクルマと同じ走行権限を持たせたこと

歩行者のいる横断歩道では自転車から降りて押す必要がある(xiaosan@AdobeStock)
歩行者のいる横断歩道では自転車から降りて押す必要がある(xiaosan@AdobeStock)

 文頭に戻る。2023年の自転車を巡る事情はどうなるだろう? 警察が抜本的な対策を打ち出していないため、基本的に悪くなる一方だと思われる。という前提で問題点など考えてみたい。

 まず、大きな警察の判断ミスは、自転車にクルマと同じ走行権限を持たせた点にある。結果、横断歩道では歩行者と同じような「クルマに対する優先権」を持つと勘違いさせ、はたまた車道をクルマと同じように走れると思わせた。本来なら「軽車両」として、歩行者でもクルマでもないことをキッチリ知らしめるべきだった。自転車のおおり行為はそんな勘違いから始まったと考える、

 車道のど真ん中をタラタラ走り、クルマがホーンを鳴らしたりすれば激怒してクルマに襲いかかるような輩まで出てきた。横断歩道で止まらないクルマに腹を立て、わざと飛び出すようなそぶりを見せるケースも。

 ドライブレコーダーなどに証拠を残していれば警察が動くこともあるようだけれど(YouTubeなどでヒット数が多いケースなど)、大半は泣き寝入りを余儀なくされる。

 御用聞きのような識者の意見しか取り入れなかったため、唐突に『普通自転車通行帯』が増殖。この通行帯、本来なら自転車専用道路を確保すべきなのに、通常の道路の路肩部分だけ青く塗って強引に作っている。

 その結果、2輪の通行可能な部分を大きく削ってしまうことになる(2輪車の通行背反)。しかも何の取り締まりも行わないものだから、この部分を逆走する自転車まで出てくる始末。

■自転車にも簡易免許制度を取り入れるべき?

筆者は現状で警察が自転車の快適性を向上させるような施策をまったくしていないと厳しく指摘する(Satoshi@AdobeStock)
筆者は現状で警察が自転車の快適性を向上させるような施策をまったくしていないと厳しく指摘する(Satoshi@AdobeStock)

 参考までに書いておくと、相当の確率で2023年中に免許不要の電動キックボードが解禁となる。『小型特殊自転車』という区分になり、青い矢羽根の『自転車ナビライン』はもちろん、車道も普通自転車通行帯も自転車専用道路も走行可能。ヘルメットなしで左右方向の操縦安定性が悪い電動キックボードに普通自転車通行帯を逆走されようものなら、クルマにとって悪夢以外の何物でもない。

 ここまできたら自転車にも簡単な運転免許制を取り入れるべきだと思う。小中学校で講習会を開催し、合格した人だけ免許を交付。違反や危険行為をした場合、16歳未満は保護者に対して反則金などの罰則を取り入れる。

 当然ながら免許不携帯も反則金対象の行為に。現状だと身分証明書を持っていないケースが多く、取り締まり現場では手間ばかりかかる。簡単に反則切符を切れるようにすればいい。

 もうひとつは受益者負担の原則によって自転車からも税金を取り、自転車専用道路の拡充を図る。税金を負担すれば国だって動かざるを得まい。幹線道路なら車道と歩道を3分割してすべての道路利用者の安全を確保する予算になる。

 教育と取り締まりと使いやすさをしっかり実行することにより自転車の快適性だって向上することだろう。現状、警察はひとつもやろうとしていない。

【画像ギャラリー】自転車にも簡易的な運転免許制度を導入すべきなのか?(4枚)画像ギャラリー

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