自転車が車道のセンターライン近くを走り続け、走行していたクルマがこの自転車を追い抜こうとしたところ、自転車の運転手がクルマに対して右足を伸ばして蹴るようにして威嚇する迷惑行為が2022年秋、話題にのぼった。
このケース、自転車側にあおり運転に抵触する可能性があり、安全運転義務違反となり、あおり運転罪は実は自転車にも適用され、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となる。そこで、クルマを運転するドライバー側の見地から自転車の運転について検証してみた。
本文/国沢光宏、写真/国沢光宏、AdobeStock(トビラ写真:xiaosan@AdobeStock)
■自転車は3年以内に2回以上の危険行為で講習を受けることになったが……
2023年は自転車を巡る騒動が頻発するかもしれない。自転車問題の発端は2011年に警察が突如、「自転車は車道を走れ」と、道路整備も運転マナーの啓蒙も行わないまま原理主義を打ち出してきたことに始まる。
以後、都市部では無謀運転する自転車が車道にあふれ出し、逆走なんか当たり前で車道のど真ん中を走る自転車も出現。自転車の「あおり行為」まで頻発するようになった。
これに対し、警察の動きは徹底的に鈍い。2011年当初を見ると、単に「車道を走れ」とアピールするだけ。多発する無謀運転&事故を受け、2015年から思いつきのような姿勢で『自転車運転者講習制度』を施行している。
危険なルール違反を3年以内に2回以上繰り返すと、自転車運転者講習を受けなければならないという内容ながら、現場の警官にヤル気などまったくなし。当然ながら効力もなし。
減る一方の自動車事故を横目に自転車事故は増加。さすがに「このままじゃまずい」と考えたのか、2022年11月に取り締まりの厳格化を打ち出し、積極的に赤切符を交付すると宣言。
大手メディアは鵜呑みにして報じたものの、1週間くらいで元の木阿弥に。すぐ逆走なんか当たり前の平常に戻ってしまった。そんななか、今後は自転車乗車時のヘルメット着装義務を打ち出している。
自転車より危険だと識者が口を揃える電動キックボード(2023年中に解禁される予定)についちゃノーヘルOKとしていることを考えると、斜め45度を向く警察の考え方を理解できない。
コメント
コメントの使い方自転車の逆走、無灯火、一時停止無視、その他クルマやバイクなら即警察に止められるような行為は取り締まりを強化して、反則金の納付義務もしくは懲役を課すべきだと思う。危険な運転をした自転車と問題なく走行していたクルマが事故を起こして、クルマ側の過失が大きいなんて判断は納得がいかない!
成程免許制度ね…。十六歳以上の場合の講習は、免許センターや土日の小学校で出来そうですものね。
でしたら自転車にもテールランプと路面を確り照らせる今のよりももう少し明るい前照灯を義務化してほしいですね。