2022年は、あらゆるものの価格が跳ね上がり、価格高騰に悩まされた年だった。今年2023年もその傾向は続くとみられ、読者諸氏におかれても、少しでも出費を抑えるため、様々な工夫をされていることだろう。
クルマでいえば、すこしでも維持費を安くするためには、軽自動車に乗り換えるというのもひとつの手だが、軽自動車に乗り換えることで失うこともある。たとえば、コンパクトカーから軽自動車に乗り換えたら、いくら年間維持費が変わり、その代わりに何を失うのか。例として、トヨタ「ヤリス(ガソリン車)」から、ホンダ「N-BOX」へ乗り換えた場合を考えてみよう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、HONDA、DAIHATSU、SUZUKI、NISSAN、ベストカー編集部
乗り換え時にかかる金額は、新車だと最低でも155万円
ヤリスからN-BOXに乗り換えるためには、まずはN-BOXを購入する必要があるが、N-BOXの車両本体価格は、エントリーグレードで税込144万8700円(G-2WD)、最上級グレードだと、N-BOXカスタムEXターボ203万9400円(2WD)/217万2500円(4WD)となる。
この車両価格以外に、新車購入時の諸費用・税金として、N-BOXの場合、自動車税環境取得割は0円、自動車重量税は3700円(50%減税)、自賠責保険料2万7330円、リサイクル料金8840円、その他に手続き代行や登録諸費用が5万円程度かかり、合計で9万5000円程かかる。合計で最低でも155万程度は必要ということだ。もちろん、ヤリスの下取り金額を充てることはできるが、軽自動車とはいえ、やはりクルマを購入するとなると、かなりお金がかかる。
新車にこだわりがないのであれば、中古車でも十分だろう。新車購入よりもずっと安く手に入る(しかも納期は段違いに早い)が、そのぶん、下取り時価格は安くなる(同じ期間乗ったならば、新車の方が下取り価格の落ち代は小さい)。価格の高い新車か、状態の良い中古車かは、非常に悩ましいところだ。
税金等は、毎年3万4000円安くなる
維持費に関しては、まずは、毎年かかる自動車税については、ヤリスは年間3万4500円だったが、N-BOXでは年間1万800円に。また、新車購入時と車検取得時に車検有効期間分を支払う自動車重量税は、ヤリスは年額1万2300円だが、N-BOX年額2500円だ。自賠責保険についてはほぼ差はなく、ヤリスが2万10円で、N-BOXが 1万9730円。これらを計算すると、年間の税金は、ヤリスが6万6810円であるのに対し、N-BOXでは3万3030円と、毎年3万3780円、N-BOXの方が安くなる計算となる。やはり、維持費は軽自動車の方がだんぜん安い。
車検時の費用も比較しておこう。ディーラーや整備工場、ガソリンスタンド並列店舗によって、整備料や手数料が異なるが、車検取得費用などを含めた価格相場は、ヤリスが8万円程度、N-BOXが6万円程度と、2万円程度、N-BOXの方が安くなる傾向のようだ。
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