燃料代はヤリスのほうが若干安いが、「損をする」とはいえない差
また、燃料代に関しては、ヤリスガソリン車(AT)のカタログ燃費は21.6km/Lであり、実燃費がこの通りになるとして、年間走行距離を1万kmとした場合、年間7万4074円だ(レギュラーガソリン1リットル単価160円で算出)。これがN-BOX(カタログ燃費21.2km/L)になると、年間7万5471円と、ヤリスの方が1397円安かった、という計算となる。
燃費は、走行するシーンや使い方次第で大きく変わってくるが、高速道路の走行が多かったり、郊外の流れの良い道主体であったり、渋滞の多く発生する地域でストップアンドゴーの多い道路環境の場合、エンジンが小さく非力なN-BOXは、さらに不利となる可能性はある。だが、N-BOXになることで、「損をする」とはいえないほどの差異だ。
走行性能は確実に劣る、乗車定員も最大4名に
ヤリスからN-BOXになることで失うもの、それはやはり走行安定性だ。N-BOXは、軽自動車としてはダントツに優れた走行性能をもちあわせているのだが、やはりコンパクトカーのヤリスと比較してしまうと、加速性能と直進安定性がヤリスと比べて苦手で、高速走行に使うのは苦しいシーンがある(特に横風には弱い)。一般道中心であれば、違いを感じることは少ないかもしれないが、高速道路走行では、背が低くてトレッド幅が広いことの安定感と、合流や追い越しなどの加速でエンジンに余力のある、ヤリスの方が圧倒的に走りやすい。
またN-BOXになると、乗車定員は最大5名から最大4名となる。全幅1480mmの軽自動車規格を守りつつ、側方衝突時の安全性を確保すると、2列目シートの左右方向に物理的なスペースが確保できないためだ。もっとも、最大で4名乗れれば良い、という方には関係ないが。
何を重視するかの価値観で選択を!!
普通車から軽自動車へ変更することで、年間で約3万4000円浮くことになるが、12か月で割ってしまうと、月々3,000円程度となり、これを大きな差と捉えるかは、受け取り手次第。軽自動車にすることで失う性能もある以上、後悔しない選択をするためには、ご自身が何を重視するかを基準にしてクルマ選びをする必要がある。参考になれば幸いだ。
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