現行ジムニー(JB64)&シムニーシエラ(JB74)が発売されて4年。未だに人気で納車は1年待ちとか言われているが、軽自動車枠のジムニーか普通車枠のジムニーシエラか? これは悩ましい問題。実は私、初めて買ったクルマがJA71の幌車で、その時も「軽(JA71)か普通車(JA51)か?」でかなり悩んだ。そんな筆者が「いったいどっちなの?」に意見を言わせてもらおう。というか、「オレが買うならこっち!」ですね。
あ、これはあくまで個人の見解なので、あまり目くじら立てずに読んでいただけると幸いです。
文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/スズキ、FavCars.com
「男の相棒」だったはずのジムニーだが…
ジムニーがこの世に誕生したのは1970年、軽自動車がまだ360ccだった頃。今もなお採用されるラダーフレームや前後リジッドアクスル、副変速機付きパートタイム4WDシステムを搭載したLJ10は、「男の相棒」として誕生。その後もジムニーは軽自動車でありながら本格クロカン車として愛され、2018年に登場した現行ジムニーもそのテイストをしっかりと受け継いでいる。
現行ジムニー・シエラ登場時、筆者はランドローバー・ディフェンダー110を愛車にしており、新型は本格クロカン車でありながら「ルーフやフェイスデザインがディフェンダー、もしくはメルセデス・Gクラスのミニチュア版みたいで、本格クロカン車なのにかわいいな」と思った。
しかし、アウトドア・キャンプブームの流行もあってか、まさか「男の相棒」が今のような「ソロキャン派」「キャンプ女子」ほか、キャンパーや“普通の人”にも支持されるようになるとは思いもしなかった。ジムニーにとって「新しい客層」がやってきたわけだ。
現行ジムニーとシエラ、外観上の大きな違いはオーバーフェンダーがあるかないか程度。つまり、ナローボディかワイドボディ(ナローボディ+オーバーフェンダー)かってこと。これは昔もほぼそうだった(ターボの付いた軽にはボンネットにエアスクープがあり、ノンターボだった1300ccのシエラにはなかったが)。で、内装はほぼ同じ。
自分のような古いタイプは「やはりジムニーは軽でしょ!」と言いたいが、現行ジムニーは今までのジムニーとシエラとは少し変わった様子。
かつてのシエラは1298ccで、高速道路ではエンジン回転数が抑えられることで「若干快適かな?」程度のメリットしかなかったと思う。でも現行シエラは排気量が1.5 リッター(1490cc)に上げられたK15Bエンジンとなり、今までのシエラが言われた「排気量がデカいくせにレスポンスは悪いし、パワーだって軽のジムニーをチューンすれば凌駕できる程度じゃん」はもはや過去のものとなったようだ。
やっぱりターボ付きとはいえ660ccの軽と1500ccの普通車では高速道路走行時の余裕度には差がある。軽のジムニーで高速道路を100km /hを超える速度で走ると、エンジン音はうなっていて到底一般道と同じ音量で助手席に座った人と会話ができない。ボリューム的には1.5倍程度大きな声で話をすることになる。
対してシエラでは、100km /hを超える速度でもジムニーほどはエンジンがうならない。頻繁に高速道路を使って移動し、そこに少し快適性を求める人にはシエラだろう。
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