■登場から16年が経過! いまだに進化を続けるR35型GT-R
2024年モデルが公開されたばかりのR35型GT-Rは「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」をコンセプトとしたマルチパフォーマンススーパーカーとして2007年10月に登場した。
デビューから数年間は毎年のように改良を重ね、2010年には初のマイナーチェンジを実施。内外装を変更とともにエンジンの最高出力は530ps、最大トルク612Nmに向上させている。
2013年には2度目のマイナーチェンジを行い、ヘッドライトにLEDポジショニングランプによるランプシグネチャーを採用。またリアコンビネーションランプにもLEDランプを採用するなど内外装を変更した。そしてハイパフォーマンスモデルのGT-R NISMOを追加したのはこのタイミングだ。
そして、2016年7月に3度目のマイナーチェンジを行い、2017年モデルを発表した。外観ではフロントからリアに至るまで大幅なデザイン変更を行い、バンパー開口部の拡大により、冷却性能を向上させた。
インテリアはナッパレザーを多用し、高級感を演出。ナビのディスプレイも7インチから8インチへと拡大させると同時に操作系も大幅に変更されている。
搭載されているエンジンは最高出力が570ps、最大トルク637Nmまで向上。また、ハイパフォーマンスモデルGT-R NISMOもマイナーチェンジを行い、内外装が変更されると同時に、エンジンは専用のチューニングを施すことで、最高出力600psまで高めている。
2019年4月に発表された2020年モデルは、エンジンのターボチャージャーに変更を加え、またサスペンションを新しいセッティングを採用するなど、より街乗りでの快適性が重視した仕様変更を行った。
2021年9月に2022年モデルを発表。100台限定の特別仕様車「T-spec」が設定されるものの、即完売となった。標準モデルも2020年春には販売終了となり、生産終了かと言われていた。
しかし2023年1月、東京オートサロンの会場で2024年モデルのGT-RプレミアムエディションT-スペックとGT-R NISMO スペシャルエディションを公開した。2024年モデルのR35型GT-Rは空力性能を向上させ、最高出力を維持しながらも走行時の不要なノイズと振動を低減している。
いっぽうGT-R NISMOは、空力性能の磨き込みとサスペンションのチューニング、フロントメカニカルLSDを追加することで、コーナリング性能を向上させ、GT-R史上最高のパフォーマンスを発揮する。
R35型GT-Rのインプレッションした印象は年式によって大きく異なる。2007年の初期モデルは、サーキットのようなフラットな路面は速さを発揮するが、アンジュレーションのある公道ではどこに向かって走って行くのかわかならいようなジャジャ馬で、とても500ps近いパワーを開放することはできなかった。
しかし、徐々にリアタイヤのトラクションを感じられるようになり、大幅にスタイリングが変わった2017年モデル以降は、リアタイヤのトラクション変化がわかるようになり、サーキットだけでなく、ストリートでも安心してアクセルを踏めるクルマへと変貌を遂げた。
特に2021年に登場したGT-RプレミアムエディションT-スペックのしなやかなサスペンションセッティングは絶品で、史上最高のGT-Rと言えるほどの出来映えだった。それだけに最終モデルと言われる2024年モデルへの興味は尽きない。
R35型GT-Rの魅力は欧州スーパースポーツカーと同じレベルの速さを割安な価格で手に入れられることではないだろうか。R34型スカイラインGT-Rまでと違い、ベース車も制約もなく日本が誇る最高のスポーツカーを作った。これがR35GT-Rだと思う。
水野さんがおっしゃっていたように、ただ欧州のスーパースポーツカーのマネをしたのではなく、日本人のおもてなしという感性が宿ったスポーツカーがR35GT-Rで、だからこそ、「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」ということが叶えられているのだ。
それではR34型スカイラインGT-RとR35型GT-Rの中古車相場を見てみよう。
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