かつてはファミリーカーの有力候補であったセダンも、SUVはミニバンにその座を奪われ、いまやスポーツモデル同様「趣味で乗るクルマ」になりつつある。実用性よりもデザイン性が重視され、それにともなって視界は悪化している!?
※本稿は2023年1月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/トヨタ、レクサス、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年2月10日号
■もはやセダンは「趣味のクルマ」!? 個性重視で実用性は低下
かつてのセダンは実用車とされたが、今は車内の広さや快適性を重視するユーザーは、SUVやミニバンを選ぶ。したがってセダンの売れゆきは世界的に下がった。クラウンの国内登録台数も、2021年は1990年の約10%だ。
そこで個性派セダンに発展した。今のセダンには内外装のカッコよさや上質感が重視され、運転のしやすさや後席の居住性は、以前に比べて悪化している。
●トヨタ プリウス/視界悪度★★★★☆
その典型が新型プリウスだ(正確にはハッチバックだがここではセダンに分類)。全高は先代型に比べて40mm低く、着座位置も下がったから、サイドウィンドウの下端が高く感じる。車内に潜り込んだ感覚がある。
サイドウィンドウの下端は、先代型以上に後ろ側に向けて持ち上げられ、斜め後方の視界も今ひとつだ。後席に座った乗員も周囲が見にくく、閉鎖感が先代型よりも強まった。
●レクサス LS/視界悪度★★★☆☆
レクサス LSもリア側のピラーが太い。全幅も1900mmに達するから左側の死角も大きく、縦列駐車は難しい。
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